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2013/04/22

ツール・ド・イストリア第3ステージ<速報>

スタート前ツールドイストリア第3ステージは長い登りはレース前半に1か所しかなく、アップダウンはあるものの平坦基調の106kmのコース設定。
レーススタート同時に橋詰が落車するが,怪我もなくすぐに復帰。その直後に岡がパンク。登りまでに集団復帰し事なきを得る。前半の2.5kmの登りでは細かなアタックがかかり、フランス勢の動きに橋詰が反応し数名で抜け出し山岳ポイントを4位通過する。山本もその後の平坦で得意の逃げの展開に持ち込もうとアタックをかけ続けるが大きな逃げはなかなか許されない。
40kmあたりでできたポーランドとフランスの2名の逃げに、ベルギー、オランダ、ノルウェー、カザフスタン、イタリアが合流し7名の先頭グループが形成される。このグループは強力で30秒から45秒の差で40kmほど逃げ続けたが、この日総合リーダーを抱えるイギリスを中心に、スロベニア、ロシア、デンマークらが組織的に追撃して吸収する。そこからノルウェーの選手がアタックして一気に30秒ほどタイム差をつけて逃げるが、集団は最後の集団スプリントに備えてペースを速めながら準備を始める。ラスト30kmは下り基調の平坦のため集団は50km/hから60km/hの高速でゴールの街プーラへ進んでいく。ラスト5kmあたりでスプリントに期待できる黒枝が道路の中央に置かれた工事の注意看板に60km/h近いスピードで衝突し落車してしまう。
結局ゴールは80名以上の大集団でのスプリント。各チームの激しいゴール前の位置取り争いの中でラスト1kmのロータリーで良い場所を確保した横山、岡がスプリントに挑むが横山が9位、岡が12位とネイションズポイント獲得できるステージ6位には届かなかった。優勝はこの日チームで終始レースをコントロールして最後圧倒的なスプリント力をみせたノルウェーのHalvorsen Kristofferが優勝。
腰を激しく打ちつけ起き上がれず救急車で病院へ運ばれた黒枝は、骨には異常はなく擦過傷ですんだ。ゴールは出来なかったが完走扱いとされた。
この日は逃げが出来ても数チームが共同で集団コントロールしてゴールスプリントに持ち込もうとしているのをみて横山、岡はゴールスプリントに備えた。スプリントの柱となる黒枝をラスト5kmの落車で失ったのは痛かったが、横山、岡は終始集団前方に位置し、ゴール前の激しい位置取り争いにも当たり負けせず勝負できるところを見せた。
今回は個人総合でもステージでもネイションズポイントは獲得することは出来なかったが、選手自身がこの世界のレベルで戦える感覚を持てたことは大きな収穫であった。日本のレースとは異なるコースの厳しさ、集団での位置取りの厳しさ、強豪国の選手のレベルの高さなどに接し、今後世界で戦うために必要なものが何かというものの一片でも感じ取ることが出来たと思う。来月のドイツでのネイションズカップ、トロフェオカールスベルグでも厳しいレースになるが、ネイションズポイント獲得を狙っていく。(ジュニア強化育成部会 柿木孝之)

1位 Halvorsen Kristoffer(ノルウェー)2時間34分35秒
2位 Minali Riccardo (イタリア)
3位 Pessotto Yuri(イタリア)
9位 横山 航太(篠ノ井高校)
12位 岡  篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)
80位 吉田 優樹(日本大学)
81位 山本 大喜(榛生昇陽高校)
58位 橋詰  丈(昭和第一学園高校)
100位 黒枝 咲哉(日出暘谷高校)

個人総合成績
1位 Geoghegan Hart Teo(イギリス)7時間16分52秒
2位 Per David(スロベニア)2秒差
3位 Strakhov Dmitry(ロシア) 8秒差
38位 岡  篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)2分22秒差
45位 横山 航太(篠ノ井高校)4分01秒差
57位 橋詰  丈(昭和第一学園高校)5分44秒差
69位 黒枝 咲哉(日出暘谷高校)8分30秒差
90位 吉田 優樹(日本大学)20分28秒差
91位 山本 大喜(榛生昇陽高校)20分52秒差
スタート表彰式