2014/07/23

2014 Tour de l’Abitibi Stage1 レポート

1st2014 Tour de l’Abitibi
Stage1 118.2km
UCIジュニアネイションズカップTour de l’Abitibiが始まった。7月22日から27日までタイムトライアルを含めて7つのステージで争われる。日本チームは日本チャンピオンの松本祐典(明治大)、草場啓吾、孫崎大樹(ともに北桑田高)、小山貴大(前橋育英高)水谷翔、冨尾大地(ともに南大隅高)の6名で戦う。
第1ステージは多少アップダウンがあるもののスプリンター向きのコース設定で、ラストは5.4kmの周回を3周回する。ただこの日は午後から非常に強い風が吹き付け、スタート直後からの横風区間もあり、集団が分断される厳しいレースになることが想定された。
レースはスタート直後から風の影響もあり複数回落車が発生するが、日本の選手は巻き込まれない。10kmあたりで小山がカナダのクラブチームの選手と逃げに入り、20秒ほどの差をつけるが、山岳ポイント直前で集団に捕まる。モロッコが積極的に動くが、デンマークがチーム全員でまとまって牽くと一気に集団が長く伸びる。横風区間では集団後ろの選手は路肩に追い込まれ集団から遅れていく。横風レースの経験の少ない水谷、冨尾はチームカーからみていても風を受ける場所を走り続けて消耗していく。70kmを過ぎた地点の横風区間の手前でアメリカ2名、メキシコ、フランスの逃げがタイム差をつけるが差は広がらず、そのカウンターでカナダのクラブチームが1人逃げを決めて、補給タイムにも助けられて1分ほどの差が開く。しかしその後の横風区間で集団が一気にペースアップしてデンマーク2名、フランスら含み逃げになり、そこからさらにフランスとデンマークが2名で抜け出す。この横風区間での戦いで冨尾が耐え切れず集団から遅れる。80km地点では先頭2名とメイン集団とのタイム差は20秒差だったのが徐々に開き、周回に入るころには50秒差がつく。周回に入る際に選手がフェンスに激突する落車が発生して、そのあおりを受けた水谷は観客席の裏側を抜けてコースに復帰できたが集団には戻れなかった。先頭の2名を追って追い上げる意思をみせていた集団もタイム差をみて諦めが入りコントロールされない状況になる。ラスト1周で1分以上の差をつけていた先頭の2名はゴール前に大きく牽制して集団とのタイム差が一気に縮まる。2名のスプリント勝負でフランスのRayane Bouhanniが優勝。彼の兄はゴールスプリンターとして有名なNacer Bouhanni。ゴール前に松本、草場で隊列を組んで孫崎のスプリントで挑んだが、最後は埋もれてしまい13位でゴールした。 (JCFロード部会員 柿木孝之)

Stage1 118.2km
1 Rayane Bouhanni (フランス)2時間31分45秒
2 Bak Klaris Magnus(デンマーク)同タイム
3 Danes Leo (フランス)15秒差
13 孫崎大樹(北桑田高)17秒差
18 草場啓吾(北桑田高)同タイム
39 松本祐典(明治大)同タイム
59小山貴大(前橋育英高)同タイム
93 水谷翔(南大隅高)8分41秒差
122 冨尾大地(南大隅高)10分32秒差