2016/07/21

Tour de l’abitibi stage1<レポート>

stage1_start7月19日から24日までTTを含めて7つのステージで争われるジュニアネイションズカップTour de l’abitibiがスタートした。日本チームは吉岡衛、重満丈、成海大聖、蠣崎優仁、渡邉歩、日野竜嘉の6選手で挑む。
今年のTour de l’abitibiは例年と異なるコース設定であるが、多少のアップダウンはあるもののほぼ毎日平坦コースで、風が吹かなければ多くのステージがスプリント勝負で争われることが予想される。また個人総合成績はstage3のTTで決まることが多い。今回の日本チームは世界選手権トラックと日程が重なったこともあり沢田桂太郎、今村駿介が参加できず、またスプリント力のある篠田幸希も先月の大会での落車の影響で参加を見合わせたため、日本チームはスプリンターがいない状況での参戦となった。そのため攻撃的なレースでタイム差のつく逃げを作り、個人総合順位でのネイションズポイントの獲得を目指す。
第1ステージはAMOSから大会宿舎のあるROUYN-NORANDAまでの113kmの平坦コースで、ラストはアップダウンのある1周3.7kmのコースを3周する。レース中盤に横風区間が20km以上続くため集団が分裂することが予想された。レースはスタートから集団後方で落車が続くが日本選手は集団前方から下がらなかったこともありいずれにも巻き込まれない。日野、吉岡、蠣崎、渡邉、重満と積極的に前に攻撃をかけていく。横風区間でデンマークが全員でペースアップしたことで集団は長く伸び、集団後方は遅れる選手が多く出始めたが、風がおさまったこともあり決定的な攻撃にはならない。日野が良いタイミングでニュージーランド2名を含む4名で逃げを作るが、山岳ポイントを狙うモロッコが集団を牽引し吸収される。山岳ポイントのあと重満が1人で抜け出すが長くは続かない。その後も吉岡、蠣崎の2名が抜け出し10秒ほどの差をつけるがデンマーク、アメリカらが追走をかけて逃さない。
周回コースに入り集団はペースアップするが大きく分かれず、集団スプリントの可能性が大きくなった中で渡邉がラスト3kmから単独アタックをして集団を引き離す。しかしラスト1kmをきったあたりで吸収されて70人ほどの大集団スプリントになる。ニュージーランドが最後3人の列車を作ってゴールを狙ったが、クラブチームANDRE CYCLE KAYCANのフランス人選手BETOUIGT -SUIRE Clementが制した。日本チームは重満の13位が最高位であった。(JCF強化コーチ 柿木孝之)

Stage1
1 BETOUIGT -SUIRE Clement(ANDRE CYCLE KAYCAN)
2 CHRETIEN Charles – Etienne(カナダ)
3 STRONG Hayden(ニュージーランド)
13 重満  丈  同タイム
22 蠣崎 優仁  同タイム
35 日野 竜嘉  同タイム
41 成海 大聖  同タイム
48 吉岡  衛  同タイム
68 渡邉  歩  同タイム

stage1_finish