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2013/04/21

ツール・ド・イストリア第2ステージ<速報>

スタート前ツールドイストリア第2ステージは90kmと距離は短いが、30km地点からの非常に危険な5kmほどの峠の下り道、その直後の3km,2kmと勾配のある登りで集団は大きくふるいにかけられる。さらに50km地点過ぎからの4kmの登り、そしてゴール前1.5kmからの登りとラスト500mは10%以上の勾配の石畳の壁坂ゴールが待ち構えており力の差がはっきり出る今大会のメインステージである。
スタート直後に山本がドイツの選手と逃げるが集団も許さず、そのあとのカザフスタン2名のアタックが決まり集団は落ち着く。45秒開いたところからリーダーチームのスロベニアが集団をコントロールして落ち着いたペースで進んでいく。長い危険な下りでは集団は一列に伸び切り、さらに中切れが頻発する中で横山、岡の2名は10番手以内の場所をキープして下りきり、そのまま厳しい登りに入る。この下り、そして次の登りで集団はいくつもの集団に分かれ、山本、吉田、橋詰の3名は第5集団あたりでゴールを目指す形になる。
横山、黒枝は最初の登りは先頭集団でクリアできたが2つ目の登りで遅れ、10数名の第2集団で前を追いかける。岡は人数を減らした20名ほどの先頭集団に残る。力勝負で残った先頭グループであったが、牽制して少しペースを落としたため、横山、黒枝を含む10名ほどの集団は先頭グループに復帰する。その後先頭集団はペースを落とすことはなかったが、1ステージで上位に入った選手複数名を含む第2集団20名ほどにも追いつかれて、中盤の4kmの登りで大きな50名ほどのメイン集団となる。
そのまま大きな逃げはなく後半からスロベニアのコントロールでレースは進み最後の石畳の登りでの力勝負となると思われたが、ラスト5kmの何でもないところで横山が脚を攣ってしまい後退。そして集団の10番手あたりで位置取り良く石畳の登りに突入する準備をしていた岡がラスト1kmで他の選手と接触して落車。総合でも上位に入る大きなチャンスと区間のチャンスを失ってしまった。最後まで集団に残った黒枝が石畳の壁坂に10番手以内で入ることが出来たが、ここで強豪選手とのパワーの差を見せつけられ、27秒差の26位でゴールする。落車で大きく遅れてしまった岡は1分差、橋詰、山本、吉田のグループは20名以上の集団で4分以上遅れてゴール。

今日はラスト5kmからゴールまでで個人総合成績20位以内のチャンスを全て失ってしまった。ただ例年集団走行に苦しむ日本選手が多いが、岡、横山はヨーロッパの密度の濃い集団に問題なく対応し、どこのチームも前に行きたがる危険個所区間でもしっかり前をキープできる技術は頼もしい。そして岡が昨日は逃げに乗りながら最後に遅れてしまったが、今日は力勝負となる登りでしっかり余裕を持って20名以下となった先頭グループに残り、最後は落車したもののこれからのレースへの可能性をみせてくれた。
21日の第3ステージは平坦基調であるが、総合上位陣も大きなタイム差ではなく、昨年のように激しいアタック合戦のレースになることが予想される。ネイションズポイントの獲得できるステージ6位以内を狙い勝負していきたい。(ジュニア強化育成部会 柿木孝之)

1位 Geoghegan Hart(イギリス)2時間28分57秒
2位 Touze Damien (フランス)
3位 Schlemmer Lukas(オーストリア)
26位 黒枝 咲哉(日出暘谷高校)27秒差
40位 岡  篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)1分差
46位 横山 航太(篠ノ井高校)2分39秒差
58位 橋詰  丈(昭和第一学園高校)4分22秒差
62位 吉田 優樹(日本大学)
67位 山本 大喜(榛生昇陽高校)5分46秒差
登りでばらける集団後方最後の石畳を登る橋爪ら