2012/08/03

ロンドンphoto 20120802

<男子チームスプリント 優勝はイギリス 日本は8位>
トラック競技が開幕した2日、競技会場のベロドロームは、イギリスのトラック競技への期待度を表すように、午後3時の開場と同時に満席となる盛況ぶりを見せた。この日行われた種目は、決勝まで行われた男女チームスプリントと、予選のみが行われた男子団体追抜競走の3種目。そんな中男子チームスプリントは、決勝に進んだ地元イギリス(第1走ハインズ、第2走ケニー、第3走ホイ)が、世界新記録で宿敵フランス(第1走ボジェ、第2走シロー、第3走ダルメイダ)を破るという劇的な終わり方で、詰めかけた観客を歓喜と興奮の渦に巻き込んだ。一方、新田祐大、渡邉一成、そして中川誠一郎の3人がメダル獲得の期待を背に戦いに臨んだ日本は、予選で第1走の新田祐大に、スタート直後にペダルが外れるというトラブルがあり失速。それでもなんとか予選は突破したものの、1対1の対戦方式となる次の1回戦では優勝したイギリスとあたり、あえなく敗退となってしまった。予選では、日本はスタートで1度フライングを取られていたため、ルール上2度目の失敗は許されず、新田はクリップバンドだけの状態で走らざるを得なかった。チームスプリントの第1走が今回の、しかも初めてのオリンピックの全てだった新田にとって、悔いの残る結果となった。

もう一つの決勝種目、女子チームスプリントは、男子とは対照的に波乱の展開となった。まずは予選で世界新記録を出した地元イギリス(第1走バーニッシュ、第2走ペンデルトン)が、次の1回戦で、先頭交代時の走行違反をとられ、勝ってはいたものの降格。そして中国とドイツの対戦となった決勝では、予選・1回戦とたて続けに世界新記録を叩きだし勝ち上がった中国(第1走宮金傑、第2走郭爽)が、これも先にフィニッシュしていたものの同じ走行違反で降格となりドイツ(第1走ヴェルテ、第2走フォーゲル)の優勝となった。今年4月に行われた世界選手権でも男子に同様の波乱があったが、それがまさに伏線となっていたと思えるような結末となった。
トラック競技は初日にして世界記録更新が6回と、見る側にとっては残り5日間に行われるレースへの期待が大いに膨らむスタートとなった。その反面女子チームスプリントにあった2回の降格。また男子チームスプリントで優勝候補の筆頭に挙げられていたドイツが、レース開始30分前に、第3走を務める1kmタイムトライアルの世界チャンピオン・ニムケを背中の痛みで欠くなど、日本のアクシデントを含め不測の事態もいくつかあった。期待と不安。オリンピックには女神と魔物が同居している。(選手強化スタッフ広報担当)

■新田祐大選手
「良い経験になりました。この4年間努力はしてきたのですが、改めて世界との差を痛感しました。走る前は良い感じで集中はできていたと思います。でも力みもいつも以上に出てしまって、ペダルが外れるということになってしまいました。1回戦では相手は世界新ということもあり大差で負けてしまったのですが、悔しいという感情より今のままでは全然ダメだなということを強く思いました。悔いはかなり残っています。それを晴らすため自分の中ではもう次のオリンピックを目指そうという気持ちがあります。また一からがんばります。」
■渡邉一成選手
「今日は自分がかなり良い状態というのを感じてレースに臨めました。でも終わってみれば世界との差を見せつけられたというのが感想ですね。予選で43秒台の半ばぐらいを出せていれば、結果は変わっていたと思いますけどね。個人の走りとしては第2走としてのベストタイムも更新できたし、今までやってきたことの成果が出た走りはできたと思います。次はケイリンですが、今の調子でいけばメダルを狙える走りはできると思っているので、レースがある7日まで、気負いとか緊張が出ないようにリラックスして備えたいです。」
■中川誠一郎選手
「スタートまではちょっと緊張もあったのですが、スタートしたらオリンピックというのは忘れてましたね。集中できていたと思います。予選は自分のベストタイムだったし1回戦も良い感じで走れました。この成績に関しては、3人が力を出し切った結果なので悔いはありません。次はスプリントですが、まずは最初のハロンで自己ベストを狙っていきます。」