2008/08/19

北京オリンピックレポート 2008/08/18<女子ポイントレース>

■女子ポイントレース 和田見里美は落車棄権
8月18日・北京オリンピック11日目。トラック競技も残すところあと2日。日本人選手は前日行われ た男女スプリントで、男子の渡邉一成、北津留翼、そして女子の佃咲江が勝ち上がり戦から姿を消したことで、今日行われた女子ポイントレース出場の和田見里 美が決勝種目では最後の日本人選手となった。
距離25Km・トラック100周回で行われた女子ポイントレース。スタートしてしばらくは単発的なア タックが繰り返され緊迫した展開となったが、残り80周あたりで落ち着き、レースは小康状態となった。その矢先、残り77周の表示を見た後の第2コーナー で数人の選手が落車。その中に和田見の姿があった。和田見は自転車から投げ出された際にトラックに体を強打したようで退避路に倒れたまま動かない。場内の モニターに落車時の模様が映し出される。不意のアタックを警戒してスピードを上げようとする集団。そのほぼ中央にいた和田見は自分もスピードを上げるかそ れとも一旦下がるか迷っているように見える。そして次の瞬間、和田見の前輪が前の選手の後輪に払われ落車。これに後続の3人が巻き込まれ合計4人の選手が トラックに体を投げ出された。このうち2人はすぐに立ち上がり再乗してレースに復帰したが、体を強打して動けない和田見と、同じく落車のダメージが大きい アメリカのハマーが規程周回内でレースに復帰できず棄権となった。和田見はしばらくして立ち上がったもののその姿は痛々しく、スタッフに両脇を支えられな いと歩けない。和田見は体の痛みとレースに戻れない悔しさに嗚咽しながら、おぼつかない足どりでトラックを後にした。その後の診断によると和田見のケガは 左鎖骨骨折だった。
女子ポイントレース。レースの方は終盤に入って数名の選手が僅差で並ぶ展開となった。しかし残り30周となるあたりで現世界チャンピオン、オランダのマリアンヌ・フォスが満を持したアタックを成功させ集団を1周ラップ。ビッグポイントを獲得して優勝を決めた。
また、この日行われたもう一つの決勝種目、団体追抜は、前日行われた1回戦で世界新記録を出して勝ち上がったイギリスが、1−2位決定戦でも自己の記録を更新する驚異の世界新記録3分53秒314を叩き出してオリンピックチャンピオンの座に着いた。
な お、前日から行われている男女スプリントは、準々決勝となる1/4決勝が行われベスト4が出そろった。19日行われる1/2決勝は、女子が1組目イギリス のペンデルトン対オランダのカニス。2組目がオーストラリアのメアーズ対中国の郭爽。男子が1組目フランスのブルガン対イギリスのホイ、2組目がイギリス のケニー対ドイツのレヴィという組合せとなった。