2013/01/19

オーストラリアユースオリンピックフェスティバルレポート

チームパーシュート大会1日目は、団体種目がおこなわれた。オリンピックや世界選手権でもそうであるように、初日に団体種目の予選・決勝というのが世界の流れであり、この大会においてもそれに準ずるスケジュールでレースが組まれていた。昨年の10月に発足された新チームにおいて、選手・スタッフ共に、この日行われる団体種目をメインにひたすらトレーニングの強化・育成に努めてきた。4kmチームパーシュートにおいては、合宿での仕上がりや季節的なもの、さらには今回の移動なども踏まえ4分20秒前後のタイムを予測していた。前半は、落ち着いて入ること、2走が上げすぎず3走がペースを作ること、そのペースを一定に保つことを確認しレースに臨んだ。(①鈴木康平・②岡本隼・③森口寛巳・④原井)予選は、事前合宿において繰り返しおこなってきたことを出せる走りであり、もっと高いレベルでの走りを大いに感じさせてくれた。コンマ差で1・2位決定戦進出を逃したのは悔しかったが、約1時間後の3・4位決定戦に向けてそれぞれ修正、より良い走りを追求し決定戦に臨んだ。途中マレーシアチームの落車等あったが冷静に対応し自分たちの走りを最後まですることができた。記録はチームベストである4分19秒028、4チーム参加のブロンズメダルではあったが、選手はもちろんのこと我々スタッフにとっても価値のあるメダルとなった。
チームスプリントは、滝本・久保田・野上の番手。事前合宿では、ルールの変更に伴う走行の改善やトップスピードの強化など徹底して取り組んだ。日本チームの記録は48秒373であり目標としていたタイムまで到達することはできなかったが、チームベストを更新することができた。4位マレーシアとコンマ差だったことがとても悔やまれる結果となった。

大会2日目は、前日の予報で気温が39度になることが予測されていたため午前中の公式練習がキャンセルになった。実際に外の日差しは強く、ベロドローム内の室温も30度を超え体力を奪われるような暑さであった。
オムニアムに岡本・森口・原井、ケイリンに久保田・滝本・野上、女子スクラッチに元砂が出場した。前日のミーティングでは、選手にレース展開を自分で考えること求め、それに対してコーチからアドバイスを受けレースに臨んだ。各レースでは、あえてチームとしての作戦は与えず、それぞれの脚質にあった走りを指示し、レースに臨んだ。ポイントレースでは序盤に岡本や森口が展開に応じ積極的に飛び出したりはしたものの決定的な差を付けることができずレースが進んだ後半残り20周前後から原井が集団を飛び出すことに成功、ニュージーランドの選手と2人で協力し最後まで逃げ切ることができた(原井1位・岡本7位・森口13位)。エリミネーションは原井以外、公式なレースを初めて経験する状態であった。レース経験のない森口・岡本が内に詰まり脚を残しながらエリミネイトされる中、原井は巧みなレースを展開し最終まで残ったが、ラスト周回にかわされ惜しくも2位という結果だった。
ケイリンに参加した3名は、外国選手の横の動きや250m走路でのレース展開などに苦しめられイメージ通りのレース展開にならず全員が予選敗退し敗者復活戦まわりとなった。「もう少し早めに動いていたら」・「前の選手との車間を開けずに追走できていたら」とか、仕掛けどころとタイミングさえ合えば対等に戦える手応えはつかめたようだった。野上・久保田の2名が敗者復活戦を勝ち上がり準決勝に進んだ。準決勝において得意の先行に持ち込んだ野上が決勝進出、久保田はスタートで良い位置を取れたが最終コーナーで他の選手との接触もあり準決勝敗退、7-12位決定戦に進み最終順位は8位となった。決勝では、野上が得意とする展開に持ち込もうとするが外国勢に阻まれ外を踏み続けての4位という結果だった。
女子スクラッチに出場した元砂は、レース後半に2名で集団を飛び出すが吸収され7位という結果だった。

本日は、オムニアム2日目、男子スプリント、女子オムニアム1日目の競技が行われる。選手たちの積極的な、そしてレースを楽しむ姿に期待したい。
(ジュニア強化育成部会支援スタッフ 班目真紀夫)

http://ayof2013.olympics.com.au/results

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