2010/08/09

ジュニアトラック世界選手権レポート

トレーニング前現地合宿2日目、渡航の疲れも取れて選手たちは明るく、楽しく会話する姿が見えている。今日は17:00から19:00までトラック走路でのトレーニング時間が割り当てられたため、午前中、軽くローラー台に1時間程度乗り、汗を流した。トラックでの練習は20分周回2ダッシュ後、250mスタート、500mフライングをそれぞれ行った。前輪ディスクや板張り競技場の特性にも慣れ、走り方がスムーズになってきているように見える。
練習時間において、どのチームも20分周回を行ってからチームごとのトレーニングを行う形であり。コーチ間でお互いに競技場の使用を譲り合ってメニューを消化していく。フランスおよびベルギーチームはチームパシュートに関するトレーニングが多く、このメニューの考え方は日本で遅れている中距離種目でのジュニア育成の参考となるだろう。周回練習に関しても各国ごとに考え方が違い、軽ギアで行うチーム、試合に近いギアで行うチームとさまざまであった。日本国内大会ではギア比に制限があるが、海外大会ではギア比の制限がない。女子選手であっても51×15程度のギアを踏み切る事実を目の当たりにすると、身体が出来上がってきたジュニア選手にまでもギア比制限を設けている日本国内大会での意味をさらに理解する必要性を強く感じた。
また今回の遠征ではSRMパワーメータを利用し、データ獲得を試みている。このデータからも初日より2日目の速度やパワー曲線が滑らかになっており、選手たちの走りの変化が伺えてきている。彼らの競技場への更なる対応の早さに期待したい。
(トラック担当コーチ 佐藤孝之)