2009/08/16

世界ジュニア選手権大会トラック<速報>上野ポイント銅!

uwano女子ポイントレー女子ス史上初!“銅メダル獲得上野みなみ”

09年世界ジュニア選手権大会もいよいよ最終日を迎えた。時折、雨の降る中、選手団は7:00朝食、7:30に宿舎を立ち競技場へ向かった。

出場種目もない選手もトレーニングである。男子種目はオムニアムとスプリント1/2決勝以上が予定されている。本日の女子ケイリンに前田(兵庫:鹿屋体育大学)ポイントレースへは上野みなみ(青森:八戸工業)が出場する。到着してコミュニケを確認すると競技開始時刻が1時間遅れのスケジュール発表があった。しかし、競技順序がまたも途中で変更があり、フランス語のみの通告であった。

女子ケイリン1回戦予選1組に出場した前田は2コースを抽選した。スタート後、ペーサーの番手争いを中国選手とするが車を下げて譲ってしまう。2番手で周回を重ね、最終ホームからフランス選手が後方から一気にスパートした。前田は飛びついたが車間が空いてしまう。バックで追い付き6名混戦の中、4着であった。敗者復活戦では自ら先行し、積極的なレースを見せるが力及ばず4着で涙をのんだ。敗復の組み合わせもスタートリストが間に合わず、場内LANの情報で確認した。もはや情報機器・知識を駆使した頭脳戦であった。もはや世界規模の大会ではノートPCは必須である。持参している国は事前に情報を手にする事ができる。キーコードをはじめ設定は公開されておらず自ら聞いて行う必要があり、これがUCI方式である。

続いて女子ポイントレース。2kmIP、スクラッチで苦杯を甘んじた上野が出場する。51×15にギア上げ、女子選手としては高ギアでのチャレンジである。またもやスタート時刻が早まり、ボディーナンバーは事前に取りに行かなければ得ることができない。これについても説明やアナウンスもない。スタート時刻に間一髪で間に合い、後方からのスタート。1回目のポイント周回後、残り55回で単独で逃げを試み5周回をリードした。粘ってリードするが2着で通過3点を獲得した。次のポイント周回後、再度逃げを試みた。ポイント周回で集団につかまり4位通過1点。積極的な走りで大きく体力を消耗し、限界を感じさせたが5回、6回目のポイント周回後に三度目の逃げを打って出た。4名での逃げ集団で7回目のポイント3点を獲得する。後半、疲れをみせたが集団のスピードが緩んだチャンスを活かして、上野は果敢に9回目のポイントを単独で取りに行く。場内のアナウンスではJAPAN、UWANOが鳴り響く。集団のスピードが上がり心配されたが1着通過5点計12点。2から5位まで1点差の激戦で、最終ポイントで上野のメダル獲得順位が入れ替わる混戦であったが、ゴールで上位に絡んだ選手は優勝者のオーストラリアDUNN Meganのみであり、女子史上初の銅メダルを獲得した。しかし、優勝したオーストラリア選手は 5点を4回取り、パワーを見せつけられた。今回、短距離を得意としていた日本選手団は圧倒的な高ギアを踏みこなすパワーに完敗し、逆にスピードとテクニックを要するポイントレースにおいて男女ともにメダルを獲得した。次年に向けてデータをもとに戦略を立て育成を続けることが未来の日本自転車界を担う原動力となる事を確信した。(折本)