世界選手権ジュニア女子 ロード
ジュニア女子はTTコースと同じ周回コースを5周回する74.5kmで80名の選手で争われた。日本からは下山美寿々と細谷夢菜がエントリーした。
日本チームは下山をエースとして戦うが、集団のスピードが遅い場合には加速が持ち味の細谷にもチャンスがある。どの有力チームもスプリンターを連れてきているため、集団ゴールに絞って戦うこととした。
スタート直後に集団前方での落車に下山が巻き込まれて肩を強打して大きく遅れる。集団には細谷が残るが気温が上がる中でボトルをとれない。アメリカが緩くコントロールするが、昨日のU23男子のように一列では進まず、ゴール近くまではそれほどペースが上がらなかったため細谷も前に行くチャンスは多くあったが集団前方をキープできない。ゴール前はイタリアの4名がトレインを組み、イタリアのエーススプリンターとして今大会に臨んだELISA BALSAMOが他国の単騎の強豪スプリンターらを寄せ付けず優勝した。細谷はスプリントで前に絡むことが出来ず35位であった。
結果
1 ELISA BALSAMO(イタリア) 1時間53秒04秒
2 SCHNEIDER SKYLAR(アメリカ) 同タイム
3 ANDERSENN SUSANNE(ノルウェー)同タイム
35 細谷 夢菜 同タイム
70 下山美寿々 10分2秒差
世界選手権ジュニア男子 ロード
ジュニア男子は女子と同じ周回コースをほぼ9周する135.3kmで争われた。日本からは沢田桂太郎、蠣崎優仁、渡邉歩、重満丈の4名がエントリーした。
日本チームゴールスプリントになる場合は沢田をエースとし、中盤からの10名ほどの逃げには沢田以外の選手が対応することとした。
レースは1周目から複数回落車が起こる。日本チームは落車に引っかかり脚を使うものの難を逃れる。3周目あたりで沢田が度重なる落車からの復帰に脚を使い集団から遅れてしまう。
レース中盤、ジュニアネイションズカップにおいて圧倒的な強さを見せつけているアメリカのMcnulty Brandonが攻撃を開始すると20名ほどの先頭グループが形成される。予想通りの展開ではあるがここに日本チームは誰も入れない。先頭グループはMcnultyが強力に牽引しペースが落ちない。逃げに入れているもののドイツ、イタリア、フランスは集団を一つにしたいが、メイン集団は様子見の時間が続き40秒から50秒のタイム差で進む。日本チームもここはチームでまとまって追いかけないといけない場面であった。先頭集団では3名入ったデンマークが攻撃を開始し、ラスト10km弱をEGHOLM JAKOBが抜け出して優勝。メイングループでも最後はチームでまとまり切れず、蠣崎の42位が最高順位であった。
今回の世界選手権はチームで戦えるか否かで勝負が決まるというのをレース前から選手自身も理解していたが、中盤の決定的逃げに脚がありながら入れず、その後まだ集団を一つに戻すチャンスがあったがほかのネイションズカップで戦っているチームと連携して先頭グループを組織的に追走できなかった。ネイションズカップの参戦によりチームで身につけてきたものを一番大事な大会で発揮できなかった。U23に進む選手、来年ジュニアでもう1年走る選手ともに次の舞台で今回の反省を活かしてもらいたい。(柿木 孝之)
結果
1 EGHOLM JAKOB (デンマーク) 2時間58分19秒
2 MARKL NIKOLAS(ドイツ) 7秒差
3 MULLER LETO(スイス) 同タイム
42 蠣崎 優仁 1分45秒差
60 渡辺 歩 同タイム
62 重満 丈 同タイム
沢田桂太郎 リタイア