2014 Tour de l’Abitibi
Stage6 95.2.km
第6ステージは10.8kmの周回コースを9周回する95.2kmで争われた。この日の周回コースはコーナーが多く、また勾配のある短い登りもあるので集団後方にいたら脚を使うことになる。
孫崎はコミッセールのミスで昨日のステージは優勝者から25分遅れとされていたが、レース前には先頭集団にいたとの確認が取れて個人総合22位でのスタートとなる。
スタートと同時に非常に速いペースでレースは進む。2周目には集団走行の苦手な冨尾が集団から早くも脱落してしまう。昨日個人総合をラスト4kmでの落車で失ったアメリカが常に動き、集団は長く伸びる。逃げが決まりそうになると総合リーダーのフランスチームが抑えに入り逃げを許さない。日本チームは草場、松本がそれらの動きに対応していく。5周目には激しい雨が降り始めるが、コーナーでのスピードが落ちただけで集団のスピードは落ちずにアタックがかかり続ける。ラスト2周には雨がやみ、フランスとコロンビアとカナダのクラブチーム2名の4選手が逃げるが、集団はフランスがコントロールしてラスト周回に入る。日本チームは作戦通り草場が集団の前方をキープし、それに松本、孫崎が続く。ラスト1.5kmでチームのために良い動きをし続けた草場が離れ、孫崎、松本がゴールスプリントに備える。ネイションズポイントで国別総合20位以内に入るためには複数ポイントが必要なため、今日はゴール前に自在に動ける松本と孫崎が最後は組むこととした。松本は孫崎と組むが、孫崎のためだけに牽く形ではなく松本自身も結果を残すためのスプリントをすることとした。最後はラインが錯綜して、孫崎が前で松本がその後ろに入る形になったが、そのままスプリントとなり孫崎が4位、松本が5位に入り、ネイションズポイントを5点獲得した。優勝は昨日のステージに続きクラブチームTeam Novo Nordisk のフランス人VALOGNES Quentinが優勝した。
今日はゴール前にチームでまとまって走ることで、今まで手の届かなかった集団スプリントでの入賞を果たした。ラスト周回に入ってからは集団密度の高い集団での走りを得意とする草場が1人で孫崎と松本を温存する走りをし続けたが、最終局面でもう1人が動くことが出来たなら、草場もよりゴール近くまで孫崎、松本をサポートできた。フランスのBouhanniもデンマークのNORSGAARD もスプリントは強いが、最後はチームが力を合わせて彼らを導いている。今日のステージではよりチームで動くことが出来たならば勝てるということを選手自身が確信を持てたことが大きな成果となった。最終日となる第7ステージではチームの連携をしっかりして、区間優勝を狙う。(JCFロード部会員 柿木孝之)
Stage6 95.2km
1 VALOGNES Quentin (Team Novo Nordisk クラブチーム)2時間25分47秒
2 BOUHANNI Rayane(フランス)同タイム
3 NORSGAARD Jorgensen (デンマーク)同タイム
4 孫崎 大樹(北桑田高)同タイム
5 松本 祐典(明治大)同タイム
33 草場 啓吾(北桑田高)同タイム
86 小山 貴大(前橋育英高)同タイム
91 水谷 翔(南大隅高)同タイム
126 冨尾 大地(南大隅高)19分55秒差
個人総合成績
1 BOUHANNI Rayane(フランス) 10時間58分53秒
2 MOSTOV Zeke(アメリカ)18秒
3 NORSGAARD Jorgensen (デンマーク)20秒差
22 孫崎 大樹(北桑田高)1分17秒差
28 松本 祐典(明治大)1分33秒差
45 小山 貴大(前橋育英高)2分18秒差
49 草場 啓吾(北桑田高)2分36秒差
86 水谷 翔(南大隅高)11分14秒差
117 冨尾 大地(南大隅高)40分29秒差