大会初日,最高気温30度と真夏のモンテキュアーリ(イタリア)であるが,湿度35%と過ごしやすい。宿舎から競技場まで役20分の車移動移動であるが,その都度,予約を入れる必要が煩雑さを感じさせる。
大会初日は女子チームパーシュート予選から始まった。出場メンバーは松本(日体大)・山口(鹿町工業)・池上(祐誠)・松井(南大隅)で臨んだ。幾度も練習を重ね,6月には選手から合宿要望もあるなど,やる気に満ちたメンバーである。1周目予定ペースよりもオーバーペースで入ってしまう。異国へ来て大きなプレッシャーの中,自己コントロールすることの難しさを感じる。隊列は4走の松井が離れ気味,1㎞を1分10秒で通過した。その後一定ペースの中,予想外の山口が離れてしまい3名でゴールした。記録は4分49秒639で10位で終わった。目標タイムとされた4分43秒を下回ってしまった。1位通過イタリアは4分23秒台は日本国内ジュニア男子並みタイムであり,世界との差を感じさせた。しかも,メダル獲得の為には予選・1ラウンド・順位決定と走る必要があり,体力が要求される。
男子チームパーシュートである。石井(白河実業)・佐藤(九州学院)・河野(榛生昇陽)・清水(横浜)が出場し,4分18秒861でゴールをした。ベスト8に残るには4分一桁台が要求される。
男子チームスプリント中野(紫波総合)・山根(倉吉西)・磯島(八戸工業)の各選手である。予選では第1走の中野がスタートでタイミングを外し,8位となって1ラウンドへ進出。46秒641と日本ジュニア記録をわずかに更新したもようである。対戦相手のロシアは44秒209と世界の壁は高い。
女子スクラッチは参加人数から決勝が行われた。日本からは石上(横浜創学館)が出場,距離は7.5km一定のペースで周回は重ねられ,石上も何度か逃げを試みるが成功しない。残り2周回から集団のスピードは上がり,大人数でのケイリンそのものである。石上は集団後ろから前に進めず20位でフィニッシュした。
日本国内とは大きく環境が変わり,長時間の渡航,言葉や文化の違いへの対応そして食事環境が選手のパフォーマンスを左右する。本年の世界選手権は参加国42か国,参加者数男女合わせて797名とのチームピット割り振りから過去最高の参加者数で行われている。明日からは個人種目が始まり期待をかけたい。(ジュニア強化育成部会部長 折本 裕樹)