2018 BIWASE CUP Stage5
Stage5はスタートして8kmに登り区間があり、そのあと60km過ぎに1.5kmの15%ほどの急勾配の登りから3つの山岳ポイントを含むアップダウン区間が30kmほど続く。その後は平坦区間が30kmありチームで攻撃を仕掛ける場所が重要となる。日本チームは最初の登りを超えた後の平坦区間で攻撃して先行グループを形成して、激坂を超えた後のアップダウン区間で人数を揃えて、樫木の総合ジャンプアップ、それが無理な場合は最後の平坦区間でのアタック合戦でのステージ優勝を狙った。昨日落車した吉川はこの日スタート直後にリタイアした。
最初の登り区間は集団をリーダーチームがコントロールして進み、その後の平坦区間で中井を含む6名が先行する。総合でトップから5分以上遅れの選手たちのため集団は緩くコントロールされて進む。2分差になったところで個人総合3位の牧瀬を擁するオランダチームがコントロールを始める。メイン集団とは2分差で激坂区間に入ると先頭グループは中井を含む3名となる。激坂区間でメイン集団は個人総合争いメンバーを中心に12名ほどが抜け出し第2集団を形成し、そこには樫木と上野が入る。3回目の山岳ポイント前に唐見がそこから1人抜け出して先頭グループに合流する。後続では個人総合リーダーのNguyen Thi Thu Maiがメカトラブルで遅れ、また牧瀬も登り区間で落車に巻き込まれて遅れてしまうが先頭集団に復帰する。唐見を含めた先頭集団も第2集団に吸収され先頭グループ16名に日本選手は3名が入る。ラスト20kmをきってから中井を含む4名が抜け出す。ラスト10kmあたりで上野、唐見、牧瀬を含む5名の追走グループが形成され、ラスト5kmほどで先頭4名を吸収する。樫木のグループには個人総合の1位、2位もいたが、ここまでの展開で大きく脚を使い誰も動くことが出来ない。樫木は前にいくだけの脚はあったものの動かず、非常に惜しい形でタイムを失ってしまった。上野は追走に入っていたが、このグループが反対車線に行ったため道を間違えたと勘違いして急ブレーキをかけて止まってしまい、その後粘ったが先頭集団には戻れなかった。先頭集団でのスプリントで中井は4位となった。最後に動いた牧瀬は唐見とともに先頭集団を強力に引っ張り続けタイムを稼いで個人総合を2位まで上げた。
前半から逃げて前で主力メンバーを待っていた中井、最終局面では逃げで狙えるスピードを持っていた上野、そして今大会非常に調子のよい樫木と日本チームは最終局面を前に選手の数を揃え、この日の目標であった樫木の個人総合のジャンプアップ、そしてステージ優勝とどちらも狙える厳しいレース状況に持ち込みながら詰めが甘く結果に繋がる走りが出来なかった。
明日からの4つのステージは平坦基調のコースが続くが、日本チームはステージ優勝を狙っていく。(JCF強化コーチ柿木孝之)
Stage5結果
1 Lee Eunhee(韓国)3時間25分55秒
2 Kim Youri(韓国)同タイム
4中井彩子 同タイム
9上野みなみ 51秒差
14樫木祥子 1分10秒差
23下山美寿々 2分49秒差
DNF吉川美穂 リタイア
Stage5 個人総合成績
1Nguyen Thi Thu Mai( Gao Hat Ngoc Troi AG)12時間58分54秒
2牧瀬翼 2秒差
3Đinh Thị Như Quỳnh(BIWASE) 14秒差
6樫木祥子 3分17秒差
19上野みなみ 8分51秒差
29中井彩子 11分31秒差
36下山美寿々 19分46秒差
40吉川美穂 23分37秒差