BIWASE CUP 2018 stage9
最終日は115kmの平坦コースで、ホーチミンでゴールを迎える。日本チームは前半から中盤までにチームで攻撃をかけて逃げを作りステージ優勝を狙った。
個人総合リーダーチームのコントロールの中10km地点から日本チームが攻撃をかけると、この日は個人総合に関係のない選手がついてきて8名の逃げグループが簡単に決まる。日本チームとしてはステージを狙える上野が入り、中盤にメイン集団をコントロールするリーダーチームが崩れて樫木らの個人総合上位陣の攻撃が決まったとしても前にいる上野を機関車として使えるので非常に良い展開になる。先頭と集団とは1分から2分のタイム差を行き来する。
中盤から逃げに乗せていないインドネシアがリーダーチームとともにメイン集団を牽くが先頭集団の上野と韓国のKim Youriの牽引が強力で差は縮まらない。ホーチミンの大渋滞の中を通過し、ゴールに向けて先頭集団はステージ優勝狙いの動きになる。ラスト2kmをきったところで上野がラインをかえて牽制と見せかけてスルスル抜け出して、そこからアタックして集団に差をつける。残された7名はアタック合戦になりそうであったが韓国のKim Youriが単独で抜け出し上野を追走する。ゴール直前で上野に追いついたKim Youriがそのまま後ろからスプリントをかけて優勝。上野は第7ステージに続きわずかのところで優勝を逃しこのステージは2位となった。メイン集団は個人総合上位陣のタイム差が僅差のため中盤から後半にかけてアタック合戦になると思われたが、個人総合順位をあげたいチームは出てこず、樫木は個人総合6位となった。
日本チームは大会を通して前半ステージはまだチームとしてバラバラの動きが多かったが、中盤からしっかりコミュニケーションをとりチームで動きレースの流れを作った。ステージ優勝は出来なかったが、各選手が責任感をもちチームでまとまってレースの流れを読み、攻撃を行なえるようになった。まだ改善点は多いが、この9日間で選手らが大きく成長したと感じた。(JCF強化コーチ柿木孝之)
Stage9結果
1 Kim Youri(韓国)2時間44分41秒
2 上野みなみ 同タイム
3 Nur Azrenna Ahmad Jumry(マレーシア)12秒差
33 中井彩子 2分5秒差
41 樫木祥子 同タイム
43 下山美寿々 同タイム
Stage9 個人総合成績
1 Nguyen Thi Thi( Gao Hat Ngoc Troi AG)23時間2分56秒
2 唐見美世子 12秒差(BIWASE)
3 Nguyễn Thị Thu Mai( Gao Hat Ngoc Troi AG)29秒差
6 樫木祥子 1分35秒差
14 上野みなみ 7分8秒差
20 中井彩子 9分49秒差
34 下山美寿々 20分15秒差