公益財団法人日本自転車競技連盟ロード部会 2022年6月8日
昨今、自転車ロードレースにおいて、レース中の車両に起因する事故により選手が怪我をする事例が世界的に多数報告されており、国際自転車競技連合(UCI)からも度重なる注意喚起と車両ドライバーのライセンスに関する厳格化が行われてきていることは皆様周知のことと存じます。
さて、全日本自転車競技選手権ロードレースはUCI競技規則2.8.003個人ロードレース規則を準用しており、原則としてチームカーの走行は認められないものの、参加選手にとってより有意義な大会となるよう、コース特性や参加チームの運転技術の実態等を勘案し、2017年大会から一部のカテゴリ・レースに関してチームカーの走行を可としてきています。
2022年大会は2021年に引き続き、広島県中央森林公園サイクリングロードにおいて開催されます。当地の開催にあたっては、2021年開催時より、本連盟としてもチームカーの導入について鋭意検討してきたところであります。
しかしながら、
・全般的に道路幅員が狭く、下り坂コーナーで見通しの悪い部分が多い
・チームカーに限らず審判車両も含めて事故対応の為に停車している車両に後続選手が追突するリスクの高いコース性状である
・コロナ禍を経てここ数年、チームの皆様もレース参戦機会が減っており、レース内での車両運転技量は以前に比べて向上するというよりはむしろ低下していると見られる場面が今年行われた他のレースで散見されること
・このコースに於いて過去に審判車両と選手の接触事故の事例があること
などを総合的に勘案した結果として、本大会においては全てのカテゴリにおいてチームカーの走行は不可としております。パンク・落車等の事象に対しては共通器材車により対応する体制が準備されます。
以上のように今大会ではチームカーの使用を認めていませんが、皆様にはこれらをご理解いただき、ルールとマナーを尊重して大会の安全な運営にぜひともご協力をお願いいたします。