<大会レポート(パーク)>
BMXフリースタイル・パークはエントリー79名、うち決勝進出は予選・準決勝を勝ち抜いた12名(うち1名DNS)で決勝が行われた。世界的に技のレベルが大きく上がる中、5月28日に行われた準決勝から決勝さながらの白熱した戦いが繰り広げられていた。準決勝で中村は、1ラン目のミスで追い込まれるも、2ラン目でしっかりリカバリーし4位で通過。5月29日の決勝では1本目から今大会初出しの「360テールウィップ to テールウィップ」などビッグトリックを連発。ノーミスで走り切り95.30を叩き出し暫定1位に立った。その後、東京五輪金メダリストのローガン・マーティン(豪)やアンソニー・ジャンジャン(仏)などがそれぞれ圧巻のライディングを披露するもの、最終的には中村が1ラン目のポイントを守り切り優勝に輝いた。中村の優勝は2019年11月の中国ワールドカップ以来2度目で、UCIワールドシリーズ2連覇を果たした。
中村コメント:
「久しぶりに国際大会で優勝できて最高の気分。今大会は、今までの大会で一番レベルが高いと感じた。ローガンも他の選手も良い走りをしていたが、その中で自分が勝てたことで、今までやってきたことが間違っていなかったと感じることができた。「360テールウィップ to テールウィップ」は、以前からできていた技だが、今回準決勝でも評価が高かったので決勝でも出した。久しぶりに全部走り切れてよかった。ワールドカップはまだ始まったばかりなので、今後も良い順位が取れるように頑張ります」
<大会レポート(フラットランド)>
早川起生は先月行われたX GAMES CHIBA 2022の金メダリスト。今最も勢いのあるライダーで優勝候補の一人だった。BMXフラットランドはエントリー31名のうち、予選・準決勝をへて勝ち残った8名で決勝を戦った。決勝では、今大会のダークホースと言われた個人参加の荘司ゆうが3番目の出走でいきなり91.83ptをマークし勢いをつけると、その後、伊藤真人が88.83pt、佐々木元が90.00ptと荘司に続く高得点をマーク。早川の出番を前に、1位から3位を日本人が独占する状況に。プレッシャーのかかる早川だったが、持ち前のトリックを惜しみなく出し切り、96.00ptで圧勝した。荘司が2位、ベテラン佐々木は3位で今回も表彰台に上がった。FISE WORLD SERIESで日本人が表彰台を独占するのは史上初。早川、荘司は共に20歳の若手ライダーで、今後の活躍に期待が集まる。
各選手のコメント:
早川「初めてのコンテストで緊張もあり予選では7位と焦りもあったが、挽回し優勝できてよかった」
荘司「初めての表彰台、サイコーです!」
佐々木「(弟子の)荘司が高得点出したとき、必ず表彰台でお前の隣に立つと約束した。路面との相性が悪く苦戦したが、約束を果たせてよかった」
伊藤「FISEで初めて決勝に進み、自己最高順位の4位につけることができてとても嬉しい」
写真提供:JFBF
<大会概要>
大会名称:FISE WORLD SERIES MONTPELLIER 2022(通称FISE Montpellier)
※コンテスト名:UCI BMX FREESTYLE WORLD CUP
大会期間:2022年5月25日(水)~ 5月29日(日)
開催場所:フランス・モンペリエ 公式サイト: https://www.fise.fr/en
<派遣選手団>
UCI BMXフリースタイル ワールドカップ フリースタイル・パーク男子エリート 出場選手
中村輪夢(20)、溝垣丈司(16)、高木聖雄(32)、大和晴彦(19)、石井駿哉(16)
UCI BMXフリースタイル ワールドカップ フリースタイル・パーク女子エリート 出場選手
内藤寧々(16)、大池水杜(25)
UCI BMXフリースタイル ワールドカップ フラットランド男子エリート 出場選手
佐々木元(37)、早川起生(20)、伊藤真人(31)
FISE Montpellier BMXフリースタイル・パーク ジュニア男子 出場選手
松本翔海(12)
Staff
出口智嗣(ヘッドコーチ)
中村辰司(メカニック)、網川翼(マッサー)、勅使川原大地(アシスタントコーチ)