• HOME
  • ROAD
  • NEWS
  • 【大会レポート】ツール・ド・ラヴニール 第3ステージ
2025/08/28

【大会レポート】ツール・ド・ラヴニール 第3ステージ

■ 大会レポート 第3ステージ

開催日:8月26日(火)
コース:エタン=シュル=アルー〜シャティオン=シュル=シャラロンヌ 158.6km
出走人数:139名/27ヶ国

第3ステージは、エタン=シュル=アルーからシャティオン=シュル=シャラロンヌまでの158kmで、前半に3つの4級山岳が組み込まれたコースプロフィール。前日のハイペースなレースと比較すると、道幅の広いコース設定もあり、レースはやや落ち着いた展開となった。

レース序盤、日本チームからは鎌田晃輝と岩村元嗣が積極的に動き、集団前方で逃げに乗るべくアタックに反応する。何度か彼らが先行する場面もあったが、決定的な逃げには入れず、デンマーク、コロンビア、ポーランド、アメリカ、スウェーデンの5名が先行した。

この逃げは最大で約2分半のリードを築いたが、3つ目の4級山岳を越えた後、フランスチームが追走を開始。優勝候補のPaul SEIXAS を含む3名がブリッジを成功させ、先頭は8名に。だが、集団はこの動きを容認せず、逃げはシャッフル。デンマークとアメリカの2名が残り、さらにスイスとスロベニアの選手が加わって、4名の新たな先頭グループが形成された。

残り30kmを切ったところで、デンマークのTTスペシャリスト、Carl-Frederik BÉVORT がアタック。ここから独走に持ち込み、137kmの逃げ切りを成功させた。2位以下は緩やかな上りでの集団スプリントとなり、日本チームからは望月蓮が29位でフィニッシュ。前日に続いてチーム最高位となった。

一方、渡辺一気は序盤から不調を訴え、早い段階で集団から遅れたものの、最後まで諦めずに走り続けた。しかし、残り5kmで無念のリタイア。これにより日本チームは5名で残りのステージに挑むこととなる。

明日の第4ステージは、最後の平坦基調のコース。チーム全員でチャンスを掴みにいく。

■ 清水裕輔監督コメント
ここ3日間で、最も落ち着いた展開のステージになった印象。その中でも厳しい場面は何度かあったが、鎌田が一時先頭集団に残り、逃げにもチャレンジするなど、良い兆しが見えた。
最後はチームとしては、牽引や位置取りの面でうまく機能しなかった部分もあったが、高いレベルの集団ゴールスプリントに挑み、望月蓮が単独で動いて29位に入った。今後につながる良いきっかけになればと思う。
渡辺一気は序盤で遅れてしまった。昨日の時点で厳しい様子は見えていたが、初日から調子の良さを感じていただけに、悔しい結果となった。ただ、まだU23カテゴリー2年目。これまでもヨーロッパでの経験はあるが、ヨーロッパのトップレベルのレースは今回が初めて。今回の経験が自身の課題や取り組むべきことを見つめ直す機会になったはずなので、次に活かしてほしい。

■ 鎌田晃輝コメント
ゴールスプリントでリスクを負いたくなかったこともあり、脚の調子も良かったので、序盤の逃げに乗ることを挑戦した。何度か先行はしたものの、自分が下がったタイミングで決定的な逃げが決まってしまった。
今大会では明日のステージに狙いを定めている。明日で動けるよう、これまで脚を温存してきた。序盤が平坦なので逃げに乗るチャンスは大きいと思っている。今日はしっかり休めたので、明日は万全の状態で臨めると思う。

■ 渡辺一気コメント
今日は序盤からまったく身体に力が入らず、最初の1時間で遅れ、その後は一人で走っていたが、残り5kmで回収車に乗ることになった。完全に力不足だった。ショックや悔しさを感じているが、この経験は個人として非常に貴重だった。世界のU23のレベルを肌で感じられたことは収穫だったと思う。

■ リザルト(第3ステージ区間成績)
1位 BÉVORT Carl-Frederik(デンマーク) 3:34:33
2位 HOBBS Noah(イギリス)
3位 DUNWOODY Seth(アイルランド)
29位 望月 蓮 +0:12
75位 橋川 丈 +0:12
86位 鎌田 晃輝 +0:12
94位 岩村 元嗣 +0:12
134位 林原 聖真 +1:09
DNF 渡辺 一気

■ 派遣情報 
大会名:2025 Tour de l’Avenir
カテゴリー:UCI U23ネーションズカップ
開催期間:2025年8月23日(土)~29日(金)
開催地:フランス・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地方(Auvergne-Rhône-Alpes)
特別協賛:Team NIPPO(株式会社NIPPO)、弱虫ペダル

8月23日(土)プロローグ ティーニュ〜ティーニュ1800 3km(ITT)
8月24日(日)第1ステージ アオスト〜サン=ガルミエ 188.6km
8月25日(月)第2ステージ サン=シンフォリアン=シュル=コワーズ〜ヴィトリー=アン=シャロレ 136.7km
8月26日(火)第3ステージ エタン=シュル=アルー〜シャティオン=シュル=シャラロンヌ 158.6km
8月27日(水)第4ステージ モンタニャ〜ヴァル・シュラン 110.2km
8月28日(木)第5ステージ サン=ジェルヴェ・モンブラン〜ティーニュ2100 121km
8月29日(金)第6Aステージ ラ・ロジエール〜ラ・ロジエール 41.6km
         第6Bステージ モンヴァルザン〜ラ・ロジエール 10.3km(ITT)
総走行距離 770km

■ 派遣選手
鎌田 晃輝(大阪・JCL TEAM UKYO/日本大学)※U23ロードレース アジアチャンピオン
渡辺 一気(北海道・京都産業大学)
林原 聖真(鳥取・明治大学/群馬グリフィン)
橋川 丈(福島・愛三工業レーシング)※U23タイムトライアル 日本チャンピオン
岩村 元嗣(大阪・早稲田大学)
望月 蓮(山梨・Team Buffaz Gestion de Patrimoine)

■ 派遣スタッフ
清水 裕輔 監督
中根 英登 コーチ
市川 貴大 メカニック
酒井 駿  メカニック
西幹 祐太 マッサー
坂本 拓也 マッサー

写真:Sonoko Tanaka