公益財団法人日本自転車競技連盟(JCF)ロード部会は、2025年11月25日に第3回会合を開催し、 「10年後の目標設定とタレント育成パスウェイにおける年齢区分見直し」「国内外強化制度の再設計」について多岐にわたる議論が行われました。
出欠状況
出席者:加地 邦彦、飯田 太文、中梶 秀則、別府 史之、大庭 伸也、松村 拓紀、川口 直己、栗村 修、樫木 祥子、辻 啓
欠席:今西 尚志、古家 由美子
競技力強化に関する議論
10年後の競技目標(2035年)
・男子:ワールドツアー5名+プロチーム5名の計10名
・女子:ワールドツアー3名+プロチーム3名
この目標を実現するために、19歳以下(U19)およびU23カテゴリーでの段階的育成が必要との共通認識が形成された。また、23歳を超えるとワールドツアーやProTeamを含む上位チームへの加入難易度が大きく上がることが共有された。一方で、国内の状況を見ると高校から一気にヨーロッパプロへの道のみとするのも難しいことから、パスウェイを二本準備することを検討することとした。
パスウェイ再構築とT分類の見直し
・T1~T4の4段階育成分類の定義を精緻化。
・特にT2(国内強化層)~T3(海外挑戦準備層)への昇格条件に「自己完結能力(生活・語学・自己管理)」「アスリートマインドセット」等の非競技スキルを追加。
・各層の「年齢・到達要件」の明示が重要との意見が多数。
今後のアクション:
・別府氏・辻氏:大学非進学パス(U19~即挑戦)をドラフト化
・松村氏・川口氏:大学進学パスのステップ案を検討
・各層に応じた競技・生活支援ガイドの設計(語学・生活準備など)
日本人選手の海外挑戦と支援環境の課題
・渡欧選手の多くが現地で精神的に潰れるケースが報告され、準備教育とサポート不足が課題。
・今村選手の例は見習う点も多くあり、今後の指標にすべきとの提案。
・海外挑戦支援として、語学・資金・現地コーチ不在などの課題に対し、「ナショナルチーム予備軍」のような形での先行育成が必要。
コンチネンタルチーム登録制度の検討
・外国籍選手枠:登録制限(例:2名)を設け、国内選手の出走機会とポイント獲得機会の拡充を図る案を議論。
・国内選手UCIポイント基準の導入検討。(例:チーム内にUCIポイント保持選手が一定数必要)
・年収200万円以上/若手比率(19~22歳)義務化などの要件精緻化を次回提示予定。
レギュレーションと制度に関する議論
・レギュレーションについては、安全性と選手間の平等性を担保しつつ、柔軟に対応することが望ましいという意見が出された。
・国内主催者による独自規則のレギュレーション(ギア比等)について、主催者ごとのバラつきが選手や関係者の混乱を招いているとの指摘があった。
・特に、国内選手の育成・強化の観点からも、合理的で一貫した基準整備が必要とされている。
・各項目についてはUCIに一例として照会を行いつつ、国内レース運営におけるルールの一本化を進める方針が確認された。
UCIレギュレーションの国内運用
・ハンドル幅規制・無線通信機器などについて、UCI非対象レースにおける柔軟運用を提案。
・UCIへの照会を実施(斎藤氏担当)し、国内ルール整備へ活用予定。
ツール・ド・おきなわの安全管理
・沖縄大会の安全面に関するレポート未提出を確認。
・複数の問題に関する報告が寄せられており、主催者からのレポート提出を待って次回に審議することとした。
総括と次回予定
資料は多数用意していたが、育成パスや海外挑戦の議論が白熱したため、予定していた国内の具体的施策等は次回に持ち越す。
次回日程候補:2025年12月23日(火)19:00~(予定)
次回議題(案):
・パスウェイ2ルート案の提示・比較(大学経由/即挑戦)
・各T段階の具体的要件整理と評価手順
・コンチネンタルチーム登録要件(若年層枠・年収条件など)の精緻化
・国内レース制度と安全基準の整備
・ミッション・ビジョンの周知・制度化
公益財団法人日本自転車競技連盟
ロード部会長
加地 邦彦



































