2026/04/01

HPCJC-BRIDGESTONE連携強化モデルについて

世界の自転車競技は、「国家×企業×科学×競技間の連携」による総合的な強化体制へと進化しています。欧州主要国では、常設拠点の整備や専用機材の開発に加え、複数種目にまたがる競技・強化体制の確立により、国際大会において継続的な成果を上げています。

日本の自転車競技においては、これまで強化、機材、運営資金が分断された構造となっていましたが、2018年に設立されたJCFの強化拠点であるHPCJC(High Performance Center Japan Cycling)において、トラック競技の強化を推進してきました。その結果、2024年には複数の世界チャンピオンを輩出するなど、着実な成果を上げています。

この実績を踏まえ、2026年1月より、ブリヂストンサイクル株式会社の協力のもと、本基盤をさらに発展させ、日本の競技環境に適した形で、トラックとロードをはじめとする複数種目にまたがる競技・強化体制の構築に取り組んでいます。

本取り組みでは、HPCJCが伊豆においてトラック選手に提供してきたトレーニング環境および強化手法を、ロード選手にも段階的に展開し、トラックとロードを融合した日本型の育成モデルの確立を目指します。トラック競技で培われた強化基盤を活かしつつ、ロード競技における競技機会と組み合わせることで、より実戦的かつ持続的な選手育成を推進していきます。

本取り組みの一環として、ナショナルチームの強化体制の中に位置付けられた、若手選手の育成・強化を目的とするディベロプメントプラットフォーム「HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR」を構築し、選手に対して計画的な競技機会を提供します。本プロジェクトは、日本自転車競技連盟(JCF)が中心となり、関係者と連携しながら、競技力向上および長期的な選手育成の観点から推進されるものです。

また、本取り組みは既存の民間チームの活動を代替または競合するものではなく、ナショナルチームとして必要な競技機会を補完することを目的としています。既存チームおよび選手の活動を尊重するとともに、ナショナルチームへの選考における公平性および機会の均等性を確保し、すべての選手に開かれた強化体制を維持していきます。

自転車競技関係者にとって参考となる事例として、英国における取り組みが挙げられます。英国では、ナショナルチーム、プロチーム、企業パートナーがそれぞれ独立性を保ちながら連携し、トラックおよびロード双方で国際競争力を高めてきました。本プロジェクトにおいても、このような連携の考え方を参考としつつ、日本の競技環境およびガバナンスに適した形で構築を進めていきます。

今後は、HPCJCの知見および伊豆のトレーニング環境を活用しながら、ディベロプメントチームとナショナルチーム全体の強化を図り、10年、20年という長期的な視点のもと、日本の自転車競技における持続的かつ競争力のある育成体制の確立を目指していきます。

なお、本プロジェクトはブリヂストンサイクル株式会社とのパートナーシップを基盤としつつ、今後も多様な企業・関係者・選手との連携を通じて発展していくことを想定しています。本事業にご関心をお持ちの方は、日本自転車競技連盟(JCF)までお問い合わせください。

2026年4月1日
公益財団法人日本自転車競技連盟