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2026/06/02

JCFロード部会第10回会合のご報告(2026年5月26日/2026年度第2回)

公益財団法人日本自転車競技連盟(JCF)ロード部会は、2026年5月26日に第10回会合(2026年度第2回)を開催しました。
本会合では、第20回アジア競技大会のロード代表選考、グラベル種目の国際派遣、ジュニアタイムトライアル全日本選手権の代替開催、UCI国際カレンダー登録、コンチネンタルチーム所属選手の競技参加に関する規定整備、ならびに大会の安全管理体制など、多岐にわたる議題について議論を行いました。

出欠状況

出席者:加地/中梶/別府/古家/大庭/今西/樫木/松村

欠席:栗村/辻/川口/飯田

ゲスト:選手強化委員会事務局、ロードナショナルチーム ヘッドコーチ(ギジガー氏)、通訳

事務局:斎藤/松隈

会合の概要

ナショナルチーム関係者を招き、第20回アジア競技大会のロード代表選考について現場の知見を交えて議論したほか、グラベル種目の国際派遣やジュニアTTの開催機会確保など、競技力向上と選手の活躍の場の拡大に向けた具体策を幅広く検討した。あわせて、競技参加に関する規定整備と大会の安全管理体制の強化についても方向性を確認した。

第20回アジア競技大会 ロード代表選考

第20回アジア競技大会(愛知・名古屋/ロード競技は新城)に向けたロード代表選考について、選手強化委員会事務局およびナショナルチームのヘッドコーチより選考案と選考の考え方が説明された。本大会では男女各3名のロードレース枠と男女各1名の個人タイムトライアル枠が確保されている。
・コースは登坂を多く含む起伏の大きいレイアウトであり、登坂力に優れた選手を中心に編成する方針が示された
・ヘッドコーチからは、コース特性とこれまでの実績を踏まえた選考根拠、ならびにメダル獲得を目指すレース戦略について説明があった
・部会員からは、選考のタイミングと選手のコンディション把握、補欠(リザーブ)の体制について意見が出された
・代表選手については早期に内定を伝えて準備期間を確保しつつ、リザーブについては今後の主要大会(ツアー・オブ・ジャパン、全日本タイムトライアル選手権)の結果も踏まえて確定する方針を確認した
・経験豊富な選手の知見を将来の指導・チーム運営に活かす方策についても、役割を明確化したうえで別途検討していくこととした

グラベル種目のUCI世界選手権派遣

UCIグラベル世界選手権への各国連盟枠を活用し、エリート選手を派遣する方向で検討を進めることとした。
・国内のグラベル競技はまだ発展段階にあることを踏まえ、強化指定の選考基準(定量的評価と推薦枠の併用)を整備していく必要性が共有された
・候補となる選手について意見交換を行い、女子選手の参加機会の確保についても検討することとした
・新しい種目であり、国内でのグラベル競技の盛り上がりにつなげていきたいとの方向性を確認した

ジュニアタイムトライアル全日本選手権の代替開催

本年度の開催を見送った全日本選手権タイムトライアル(ジュニア・U17)について、開催機会を確保するための代替開催を検討することとした。なお、全日本選手権ロードレース(ジュニア・U17)は2026年6月28日・京都府南丹市美山町での開催が予定されている。

検討の背景として、ジュニア世代からタイムトライアルに取り組むことが選手育成につながるとの認識が共有された。タイムトライアルは中長期的な競技力向上に資する種目であり、若い世代が継続的に挑戦できる場を確保することの重要性が確認された。エリートにおけるタイムトライアル重視の方針とも一貫した、育成・強化の観点からの取り組みと位置づけている。

・開催時期はUCIとの調整を前提に、年内(秋頃)の実施可能性を探る
・単独開催では参加者が集まりにくいことから、他の競技イベントへの併設など、参加しやすい開催形態を検討する
・上位選手を強化指定・代表選考の評価に組み込むことで、選手のモチベーション向上と次のステージへの接続を図る
・6月中を目処に開催可能性を見極め、次回部会で方向性を判断する

UCI国際カレンダー登録方式の変更

2027年のUCI国際カレンダー登録について、主催者がUCIのプラットフォームに直接申請し、JCFが承認する新しい方式となったことが事務局より報告された。締切(7月1日)に向け、6月中の申請受付と部会での確認を経て承認する運用で進めることとした。グラベル種目についても同様の方式で対応する。

コンチネンタルチーム所属選手の競技参加に関する規定整備

UCIの契約規定との関係で、コンチネンタルチーム所属選手が学生連盟・高体連のレースに参加する際の取り扱いについて、UCIと確認のうえ、各国連盟の特記事項として大学生・高校生に限り参加を認める方向で整理した。所属チームからの文書による承諾とJCFによる適切な管理を前提とする。

・日本では大学を拠点に競技を続ける選手が多く、大学を通じた競技環境の支援が重要であるとの認識が背景にある
・英訳資料をUCIに提出し、内容に問題がないことを確認済み
・競技運営委員会・審判委員会と共有のうえ、JCFの規定として整備を進め、理事会での対応を図る

大会の安全管理体制の強化

主要なロードレースの安全管理体制について、JCFが競技主管として果たすべき役割を明確化し、競技主管規程の整備を進める方針を確認した。
・競技主管として、安全管理に関する知見の提供、事前の対策、現場での適切な判断(必要に応じたレース運営上の措置を含む)を担う体制を構築する
・レース現場でのヒヤリハット情報を収集・共有し、継続的な改善につなげる仕組みを検討する

【ツール・ド・おきなわ】

国内ロードレースの貴重な舞台であるツール・ド・おきなわについて、安全管理・運営体制の充実に向けて主催者との協議を継続している。主催者との間で課題認識を共有でき、改善に向けて前向きに話し合いを進められている。大会を持続的に開催していくための体制づくりに向けて、引き続き主催者と緊密に連携して取り組んでいく。

【ツール・ド・北海道】

過去に重大な事故が発生したツール・ド・北海道について、その原因の検証と再発防止策の整理が組織として十分に共有されてきたとは言いがたい面があるとの認識が共有された。安全を最優先する観点から、検証と再発防止の取り組みを改めて進めるため、関係するプロジェクトの再開を理事会に提案することとした。

報告事項

・全日本選手権ロードレースのエントリー状況について事務局より報告があった。エントリーが間に合わなかった選手については、かねてからの運用方針どおりレイトエントリーで対応する(本会合で新たに決定したものではない)
・来年度以降の全日本選手権の開催地について、複数の候補地の可能性が共有された

総括

第10回会合では、アジア競技大会の代表選考からグラベル・ジュニアTTの開催機会確保、規定整備、安全管理体制まで、競技の足元から将来に向けた課題を幅広く議論した。
いずれの議題も、選手が安全に、そして意欲を持って挑戦できる環境を整えることを共通の軸としており、部会・事務局・関係団体が連携して具体化を進めていく。


今回は、ナショナルチームのヘッドコーチや選手強化委員会の担当者にもご参加いただき、現場の生きた知見を交えて代表選考を議論できたことが大きな収穫でした。
アジア競技大会では、厳しいコースの中でも一人でも多くの選手が上位で戦えるよう、最善の準備を支えてまいります。
また、ジュニアのタイムトライアルやグラベルといった、これからの選手の挑戦の場をいかに確保していくかも、ロード部会の重要な役割だと考えています。
安全管理についても、JCFが競技主管として担うべき責任を明確にし、関係者の皆さまと力を合わせて、選手が安心して走れる大会づくりに取り組んでまいります。
とりわけツール・ド・おきなわについては、主催者の皆さまと安全管理の充実に向けて前向きな対話を重ねることができており、大会の継続的な開催に向けて確かな手応えを感じています。引き続き、主催者とともに最良の形を築いてまいります。
また、過去に重大な事故のあった大会についても、原因の検証と再発防止に改めて取り組み、安全を最優先する姿勢を組織として明確にしてまいります。
引き続き、関係各位のご理解とご協力をお願い申し上げます。

今後の予定

・2026年6月6日(土)・7日(日):全日本選手権タイムトライアル(宮崎)
・2026年6月27日(土)・28日(日):全日本選手権ロードレース(新潟県南魚沼市)
・2026年6月28日(日):全日本選手権ロードレース ジュニア・U17(京都府南丹市美山町)
※同大会のタイムトライアル(ジュニア・U17)は本年度中止となり、代替開催を検討中
・6月中:ジュニアTT代替開催の可能性検討
・次回部会:アジア競技大会代表リザーブの確定状況、ジュニアTT・グラベルの進捗、各規定整備の状況を確認


公益財団法人日本自転車競技連盟
ロード部会長
加地 邦彦