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2026/09/02

JCF ロード部会 第13回会合のご報告(2026年8月25日/2026年度第5回)

公益財団法人日本自転車競技連盟(JCF)ロード部会は、2026年8月25日に第13回会合(2026年度第5回)を開催し、「グラベル種目の強化指定選手の選考」「競技主管規程(案)に関する主催者からの意見募集」「ツール・ド・北海道事故検証の取扱い」「登録競技者数の目標と育成年代への重点化」について議論を行いました。

出欠状況

出席者:加地/飯田/今西/大庭/栗村/松村/古家/樫木
欠席:中梶/辻/別府/川口

会合の概要

本会合では、新たに整備したグラベル種目の選考基準に基づく初めての強化指定候補の選考と世界選手権への派遣準備を確認するとともに、競技主管規程(案)の意見募集の進め方、事故検証の取扱いを扱い、最後に登録競技者数の現状を他の中央競技団体と比較したデータをもとに、育成年代への重点化とその入口づくりについて時間をかけて議論しました。

グラベル種目 強化指定選手の選考

6月に承認した選考の考え方に基づき、8月22日のやくらいラウンド(UCI Gravel World Series)の結果を受けて、初めての強化指定候補を審議しました。
・UCIの出場資格(年齢区分ごとの上位25%および上位3名)とやくらいの日本人最上位の基準に直接該当する選手に、国際主要レースの成績を総合的に評価した選手を加え、男子5名・女子2名を強化指定候補として選手強化委員会へ提案することとした
・国際主要レースの成績のみで判断が難しい選手は保留とし、今後の成績により随時追加する
・世界選手権(10月10〜11日・オーストラリア)への派遣は、対象選手の出場意思を確認したうえで、国内連盟が推薦できる枠(エリート男女各5名)を活用する。初年度は自費参加を原則とし、帯同スタッフは参加選手が相互にスタッフ登録して支え合う方式で負担を抑える
・女子の候補を広げるため、他種目の部会にも推薦を求める
・年代別カテゴリーで出場する選手の日本代表ジャージについては、代表選手との区別や規則上の制約を踏まえたうえで、マスターズ選手権者ジャージと同様の建付けで新設することを理事会に提案する方向で整理した

競技主管規程(案)に関する主催者からの意見募集

UCIレース等で本連盟が担う「競技主管」の定義・業務・責任・料金を定める規程(案)について、先行して意見交換を行った主催者から、競技主管の性格と責任範囲、適用の範囲、料金の考え方に関する意見が寄せられました。
・適用を受ける主催者全体に同じ説明と意見の機会を設けるため、規程(案)を公開し、本連盟に主催者登録をしている団体すべてから意見を募集することを決議した
・意見は9月末を目途に集約し、10月の部会で対応方針を取りまとめて「主な意見と対応」として公表したうえで、競技運営委員会での確認を経て理事会に諮る
・主催者と本連盟の役割分担(大会運営は主催者の責務、競技主管は本連盟の責務)を規程上明確にすること、競技主管の役割と料金を明記して主催者に分かりやすくすること、育成を目的とするレースは負担を求めないことなど、寄せられた意見への基本的な考え方を共有した

ツール・ド・北海道 事故検証の取扱い

2023年のツール・ド・北海道における死亡事故について、理事会の付託により総務委員会が検証を進めていることを共有し、部会としての意見を整理しました。
・主催者側の安全対策検討会の報告書(2025年3月)に加えて、本連盟としても事実の確認と検証を継続する必要があるとの認識で一致した
・海外で同種の事故が相次いでいることも踏まえ、検証を継続し、国内レースの安全運営基準の整備につなげていくことを、部会の意見として理事会に伝える

報告事項

・国内のロードレースで、競技中にコース上へ一般車両が進入する事案が発生したことが主催者から報告された。幸い接触には至らなかったが、立哨員の交通整理の負担軽減(進入路の手前での誘導)、万一進入した際の運営手順の事前設計、車両配置の共有、先導車両から選手への警告合図の取り決め、審判員・競技役員の緊急時対応訓練といった改善策を主催者側で進めることとし、各大会への注意喚起として共有した
・強化指定選手の追加指定および世界選手権派遣については、ナショナルチームからの回答を部会員に共有した

登録競技者数の目標と育成年代への重点化

中長期計画に掲げる登録競技者12,000人の目標について、他の中央競技団体・高校部活動との比較データをもとに議論しました。
・当連盟の競技者登録(約7,500人)は中央競技団体の中央値付近にあり、各団体の登録規模は高校年代の登録人数とほぼ比例している。当連盟もその関係の上にあり、登録の増減は高校年代で決まっていることを確認した
・高校年代とその手前の年代に資源を集中し、県の車連への補助や事業を下の世代の育成へ振り向けていく方向で意見が一致した
・入口については、公道で行うロードよりも安全な環境で始められるBMXやストライダーなどを起点とし、適性に応じてトラック・オフロード・ロードへつながる導線をつくるべきとの意見が多く出された。保護者が関われる仕組みや、既存の大会での体験会・キッズレースの併催、高校への勧誘の実例など、具体的な取り組みも共有された
・ロード部会としてBMXを入口とする育成に取り組む方針を確認し、BMX部会へ協力を求めることとした

総括

初年度となるグラベル種目の強化指定候補を選考し、世界選手権への派遣準備を具体化しました。 競技主管規程(案)は主催者からの意見募集を経て確定させる進め方とし、事故検証については検証継続の意見を理事会に伝えます。登録競技者数の議論では、育成年代への重点化と「入口はBMX・ストライダーから」という方向性が共有され、種目の枠を超えた取り組みの出発点となりました。

部会長コメント

グラベル種目で初めての強化指定候補を選考し、世界選手権に向けた準備を始めることができました。世界選手権には年代別カテゴリーで自らの力で出場権を得た選手が数多くいます。年代別の日本代表ジャージを整え、こうした選手の皆さんと連盟が日常的に連絡を取り合える関係をつくっていきたいと考えています。競技主管規程については、主催者の皆さまから広く意見をいただいたうえで確定させる進め方としました。登録競技者数の議論では、自転車競技の入口をロードだけで描かず、BMXやストライダーから始まる導線を種目の垣根を越えてつくっていくという方向性が見えてきました。ロード部会として、BMXをはじめ他種目の部会と連携しながら、競技の裾野を広げる取り組みを進めてまいります。

今後の予定

・グラベル強化指定:世界選手権の参加意向を確認のうえ、選手強化委員会での決定と推薦手続き(9月末)
・競技主管規程(案):主催者登録団体への意見募集(9月中旬から3週間)、10月の部会で対応方針を取りまとめ
・年代別カテゴリーの日本代表ジャージ:9月2日の理事会に新設を提案
・ツール・ド・北海道事故検証:9月2日の理事会で総務委員会から経過を報告し、検証継続を求める部会の意見を具申
・登録競技者数:育成年代への重点化を理事会で協議、BMX部会との連携を開始
・第13回ロード部会:9月22日(火)を予定


公益財団法人日本自転車競技連盟 ロード部会長 加地 邦彦