2014/04/24

Palio del Recioto<レポート>

スタート前イタリア北西部のヴェローナ近郊の町ネグラール(NEGRAR)に設けられた大小の周回コースで今大会が開催された。ワインの産地を象徴するブドウ畑を縫いながらの細く急勾配の畑道を走る小周回8周と本格的な峠越えを含む大周回1周でゴールを目指す。参加チームはネイションズカップから流れてきたオーストラリア、カザフスタン、ポルトガルらのナショナルチーム勢とコンチネンタルチーム、国内強豪クラブチーム33チーム。地元チームにとっては評価の高いレースだけありプロを目指す若い選手らの激しい戦いとなった。

大会名 Palio del Recioto
クラス UCI 1.2U(U23限定のUCI公認レース)
距 離 179.6㎞
日 時 2014年4月22日(火)
場 所 イタリア・ヴェネト州ヴェローナ近郊
全日本U23ナショナルチーム参加選手
黒枝士揮(VINI FANTINI-NIPPO-DE ROSA)、石橋学、徳田鍛造(鹿屋体育大学)、清水太己、内野直也、面手利輝(EQA U23)

成 績
1 Silvio HERKLOTZ(ドイツ)4h54m28s
2 Robert POWER(オーストラリア)+9s
3 Stefano NARDELLI(イタリア)+9s
…36石橋学+6m32s、
…黒枝士揮、徳田鍛造、清水太己、内野直也、面手利輝は途中棄権

スタート前解説&監督コメント
ネイションズカップ3戦目のオランダから1400㎞移動しイタリアへ。北風平坦レースから対極の山岳サバイバルレースへの挑戦となった。レースは細いコースに定員ギリギリの200名出走、位置取りで苦戦した日本チームは20分前からスタート前方に並ぶ。レースはスタート直後早速ペースアップがあり次々と選手が脱落してゆく。その一方、面手や石橋の番号がレース無線による先頭のレース展開情報で幾度か登場する。約30㎞地点スプリントポイント争いに反応した石橋がそのまま形成された先頭グループ18人に入り先行態勢となる。数名が脱落する中、石橋は途中のペースアップにも耐え集団との差は6分まで広げる。中盤を過ぎると後続集団はカザフスタンがペースアップを開始し一気にタイム差を縮めた。集団待機の5名はそのペースアップを予測していたが、スピードに耐えきれず次々と脱落してしまった。レースは40㎞を残し先頭グループに40名程に絞られた追走集団が追いつき50名程になり、日本チームは石橋が残る。そこから登り区間で勝負が始まり前半からの逃げで消耗していた石橋は遅れ始めた小グループに留まり6分遅れでゴールした。今回は残念ながら勝負に絡む場面に選手を残せなかったが、石橋の走りは厳しいコースでの成長と今後の活躍を期待させた。集団に残りペースアップに振り落された選手たちにはスピードと強度への抵抗力が引き続き課題となる。勝ったのはU23ドイツチャンピオンのSilvio HERKLOTZ。前日のUCIレースでも2位になっている体力には注目させられた。(浅田 顕)