Stage3
Stage3はチェンマイの中心から道幅の広い国道を東に向かい、そこから北側を回ってチェンマイに戻る83.8kmの平坦コースで争われた。日本チームはスプリントポイントでのボーナスタイムを狙い、最後は集団スプリントに持ち込みJUTATIPと勝負して逆転での個人総合優勝を狙った。Stage2のゴール前に上野、唐見が落車に巻き込まれてしまい、唐見が手首を強く打ちつけこの日はスタートを見合わせ4名で戦うこととなった。
前半35kmは道幅の広いコースでアタックがかかるが大きな逃げは決まらず、1回目のスプリントポイントを梶原が1位通過する。JUTATIPとのタイム差を3秒まで縮め、暫定2位まで個人総合をあげるのに成功する。
45kmあたりから9名の逃げが決まり集団に最大35秒のタイム差をつける。逃げの中には梶原と11秒差のウクライナの選手がいたが、この選手にスプリントポイントでボーナスタイムをとられても問題はなく最後の集団スプリントに集中する。2度目のスプリントポイント後に9名の逃げが吸収され、アタックはかかり続けるが集団は分断されることはない。ゴールが近くなると梶原が自力で位置取りする場面が多くなり、ラスト1.2kmの最終コーナーも脚を使って梶原はほぼ一番前まで上がる。そこからの緩い登りゴールに向けてラスト400mあたりまで単独で位置取りする。最後は上野が梶原をサポートするために前まで上がるが、同時にWCCの列車が動き始めそこから梶原はスプリントに臨んだ。チームでまとまってゴール前の位置取りをしてきたWCCの CAMPBELL Teniel、タイのJUTATIP Maneephanとの脚の温存度合いの差がそのまま着順差となってしまった。JUTATIP Maneephanがステージを獲り、写真判定でも判断が出来ないほどの僅差でCAMPBELL Tenielが先着し梶原は3位となり、最後のボーナスタイム争いの結果で梶原は個人総合3位となった。
今大会直前の現地での練習で5選手全員落車する惨事があったが、そこから集中力を切らさず何とかコンディションを整え、各選手力を尽くしたが個人総合優勝には届かなかった。
この3日間のレースではチームとしての動きに課題も残った。集団スプリント、途中のボーナスタイムが重要となる平坦レースで結果を残すにはチームでいかに力を分担してエースを勝負所まで温存するかが重要となる。スプリントポイントやゴールに向けてエースをより良い位置からスプリントさせるための位置取り、アタック合戦の際のチームでの防御の仕方、集団コントロールの際のペースの上げ下げやタイム差と逃げメンバーを確認しながらの追いかけ方、チームでの集団内での位置取り、補給のタイミング、レース中のコミュニケーションなど一つ一つ修正出来ればチームとしてより良い結果を残す可能性を高めることが出来る。5月に参加予定のUCI2.1、1.1に向けて修正すべき点をチームで共有してよりまとまって優勝を目指す。
Stage3 結果
1 JUTATIP Maneephan(タイ)1時間57分49秒
2 CAMPBELL Teniel (WCC TEAM) 同タイム
3 梶原悠未 同タイム
33 上野みなみ 同タイム
45 牧瀬翼 10秒
63石上夢乃 1分37秒差
個人総合成績 stage3
1 JUTATIP Maneephan(タイ)5時間46分34秒
2 CAMPBELL Teniel (WCC TEAM)8秒差
3 梶原悠未 9秒差
35上野みなみ 28秒差
41牧瀬翼 38秒差
63 石上夢乃 8分29秒差