Stage4はCheorwonからInjeまでの141.8kmの今大会最長コースで、山岳賞のかかった2つの登りだけではなく1㎞ほどの勾配のある登りが複数回現れる最難関コースで、個人総合で大きく遅れている日本チームはこの日もステージ上位を狙う。Stage2、stage3で決定的な逃げに力で乗った阿部源はこの日は体調不良で出走を見合わせた。
スタートと同時に中山竜一がアタックするが集団も逃さず、速いペースでレースはスタートする。7kmでJapan Cycling Academyから参加の関口拓真とオーストラリアのクラブチームの選手が逃げ始める。徐々にタイム差を広げ始め、山岳前に追走のカザフスタンやタイも追いつき4人で登り始める。3kmほどの登り区間に入るとWWVが一気に集団を抜け出し先行していた関口らも吸収して下り区間で先頭集団はWWV3名、関口、インドネシア、カザフスタンの6名となった。集団も遅くはないが先頭集団は皆で回り、フィニッシュまで100㎞を残して有力選手が多く含まれるこの逃げは決定的と思われた。先頭集団では短い登りでもペースを落とさず、60km地点で関口、インドネシア、カザフスタンが遅れ、先頭はWWVの3名となる。ところがWWVの選手が下り区間で落車して、先頭は1名となり、また短い丘の度にペースアップが起こり勢いを取り戻したメイン集団は人数を減らしながら先頭までの選手を吸収して17名の先頭集団となる。ここに日本チームは柚木伸元と渡辺一気が入る。その後落ち着いたペースで進む先頭集団からトンネルが続く100kmあたりで3名の選手が抜け出す。115km地点から3kmほどの登りがスタートするとWWVのオランダ選手が強烈にペースアップして集団が分断される。柚木はカザフスタンの選手と頂上を超え、その後再結成された5位争いの6名の集団でフィニッシュに向かう。優勝はラスト20kmを独走したHUISING Menno (WWV) で、柚木は5位争いのスプリントで先頭でフィニッシュし、この日も日本チームはネイションズポイントを獲得した。
明日の最終ステージでは登りがあるものの例年は集団でこなす。ただ今大会はオランダのWWVがレースをコントロールせずに集団を破壊する走りをみせているため、明日も選手は積極的な走りで常に前で動きステージ上位を狙う。
Stage4 結果
1 HUISING Menno (WWV) 3時間32分43秒
2 MAKOHON JACK (ONTO PB HINCAPIE) 16秒差
3 VAN DER MEULLEN Max(WWV) 同タイム
5柚木伸元 4分14秒差
15渡辺一気 5分50秒差
32岡崎一輝 11分33秒差
33 中山竜一 11分50秒差
個人総合順位 stage4後
1 VAN DER MEULLEN Max(WWV) 10時間28分22秒
2 HUISING Menno (WWV) 1分7秒差
3MAKOHON JACK (ONTO PB HINCAPIE) 11分45秒差
11柚木伸元 18分12秒差
15渡辺一気 20分3秒差
33岡崎一輝 28分15秒差
35中山竜一 29分19秒差
JCF強化コーチ 柿木孝之