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2019/06/05

UCI JUNIOR NATIONS CUP Tour du Pays de Vaud 2019 stage3

最終ステージとなるStage3はGranges-pres-Marnandをスタートフィニッシュとして40km弱の毎回登り区間が異なる周回を3周する110kmで争われた。この日の登りはどれも勾配はstage1や2と比べると厳しくはないが距離が長い。山岳賞のかかったポイントが6か所あり、その中には7km弱の登りが2か所、10kmの登りもある。ニュートラル区間後すぐに7kmの登りが始まるということで日本チームは入念にウォーミングアップを行なってからスタートする。

スタートしてすぐにアメリカがアタックを仕掛け、集団は非常に長く伸び個人総合リーダーも動く激しい展開となるが大きく集団は崩れない。2周目にはアタックが複数回かかり集団から4名抜け出し、集団はドイツ、オランダなどが引っ張る。集団からこぼれる選手が増え、寺田も遅れたが粘り続け下り区間を使い集団復帰する。最後の3周回目の登り区間までには全ての逃げは吸収され集団は一つとなりスピードが上がっていく。登り区間ではアタック合戦となり各賞ジャージの選手も大きく動く。このペースアップで寺田が遅れ、昨日までの疲れが大きかった山田も遅れる。山頂までに先頭もばらばらになるが、下りで再び20人ほどの集団となり北宅がここに残る。頂上からゴールまでは20kmほど下りと平坦区間が多く、登り頂上近くで遅れていた津田も7名のグループで追いかけ続けラスト5kmで先頭に合流する。さらにその後ろの10名ほどの集団も追いつき、ゴール直前で40人ほどの集団となる。ラスト1.5kmは非常に狭い道となり、コーナーも増えるため各チーム列車を作る中で北宅は脚を使い位置取りして勝負を挑むが14位にとどまった。

登りをそれほど得意としていない北宅であるが、今大会は長い登りでも好調で、集団走行技術、下りの技術などは同世代の世界のトップ選手らと比べても劣らない。
日本チームは厳しいこのステージもまとまりチームとしての存在感を示した。登りの厳しい寺田は集団から遅れながらも粘り続け集団復帰し、チームカーへの補給の仕事をこなし、最後の登り区間手前も各チームが列車を作り位置取りが激しい中で日本チームの列車を全力で牽引して登れる選手のサポートに徹する走りを見せた。
日本チームは4日間を通しての走りから大会側から特別にFAIR PLAY賞をもらい、チームメンバー全員で表彰台に上がることが出来た。

今回のスイス遠征では各選手、今現在のジュニアの世界のトップのレベルを知り、またロードレースの厳しさを知ることが出来た。今大会は登りが厳しいコース設定であったが、日本の選手はチームでまとまって登り口手前から集団の前方をキープし、また登りでも力をみせるステージがあり、フランスから続く初めてのヨーロッパ遠征において大きな収穫があった。一方で独走力においてはまだまだ世界のレベルで戦うには厳しい現状も突き付けられた。次回日本チームの参加するジュニアネイションズカップは8月末に韓国で開催されるDMZ Tourとなる。

Stage3
1 BAUDIN Alex(フランス) 2時間37分6秒
3 LAMPERTI Luke(アメリカ)同タイム
3 BITTNER Pavel(チェコ)同タイム
14北宅柊麻 同タイム
35 津田悠義 同タイム
54山田拓海 3分10秒差
63寺田吉騎 9分49秒差

個人総合時間
1 BRENNER Marco(ドイツ) 8時間18分37秒
2 BOVEN Lars(オランダ) 36秒差
3 LEVY William Blume(デンマーク)1分3秒差
29 北宅柊麻 5分6秒差
39山田拓海 9分50秒差
43津田悠義 12分20秒差
88寺田吉騎 52分38秒差

JCF強化コーチ 柿木孝之