現地日本選手団からのレポート。
8月7日(火)現地時間
4日間に渡るトラックレースも最終日を向かえた。
●1kmタイムトライアル 深谷知広(愛知:桜丘高校)が出場
午後3時から始まった。10番スタートの深谷は絶妙のタイミングでスタートを切りゴール。記録は1分05秒283の日本ジュニア新記録を13年ぶりに塗り替えた。順位は14位。優勝タイムは02秒386(AUS)。2位も02秒台,03秒台が5名,04秒台5名と世界との差は日進月歩で開いている。これらの選手が来年からエリートに多く進む中,抜本的にな垣根を越えた方策が必要と感じた。ゴール後,深谷選手はバンク芝生内に倒れ込み,全力を出し切った様子を見せた。
●女子ポイント 針谷千沙子(栃木:作新学院)が出場
午後17時過ぎから始まった。気合充分の針谷はスタートから集団後方待機,残り30周で福田コーチの指示のもとアタックをかける。レース中に前走者と接触し,落車転倒してしまうが,車輪交換のし直ちに再乗車,拍手の中で再乗したが,この時の落車でディスクホイールに傷が付いており,後輪が潰れ2度目の落車を単独でしてしまう。残り周回の関係から完走は認められ順位は11位。マニエ監督からのスピリッツ精神は充分選手に伝わり実行してくれた。しかし,女子においては国内レースにおいてカテゴリーを撤廃してでも集団走行のテクニックやスピード・ダッシュ力の養成が必要であると強く感じた。
◆選手たちは長期間の合宿から遠征への疲れを見せ始め疲労ピーク状態でトレーナー柳氏の活躍,朝早くから自転車の整備,空気を入れ到着後,直ちに乗れる状態を準備して頂いたメカニック森氏の功績は大きい。マニエ監督自身からレンタカーの運転,荷物の運搬を積極的に行い,福田コーチはマニエ監督からの指示を的確に選手に伝え総務事項から選手個々を指導した。
マニエ監督は「ジュニアが強くなければ,エリートが強くならない」とジュニア強化の重要性を訴える。予選で負けて,泣き崩れる選手,優勝をして涙をごぼして抱き合う選手とコーチ,今回のジュニア世界選の会場で目の当たりにした光景。これがマニエ監督が伝えようとした、命がけで臨んだ結果であろう。