4月13日、マレーシア・ニーライにて開催されたBMXアジア選手権大会。
日本チームはエリートカテゴリー12名、ユースカテゴリー9名、総勢21名の選手にてタイトル獲得に挑んだ。
本大会は、タイトルをかけたプレッシャー下でのパフォーマンス発揮の実践練習として位置づけており、翌年に控えたオリンピック前の重要な指標の一つと考えていた。
例年ではUCIポイント獲得も1つの重要項目としていますが、東京オリンピックに関しては開催国枠もあることから、本大会でのプライオリティーとしては、確実なタイトル獲得を重点において出場。
男子エリート
2013年から続いていた日本チームの連覇でしたが、昨年選手の転倒が相次ぎタイトルを逃した男子エリートクラス。
決勝は吉村樹希敢がスタートから先頭にたち、後続の接触に影響されず、終始先頭を守り、自身3度目の優勝となった。
昨年、ジュニアクラス優勝者である中井飛馬は、第1コーナーで2位につけるも、接触によりコースアウトとなった。昨年の全日本選手権優勝者である松下巽と、準優勝者である池田大暉のは、それぞれ5位と6位に終わった。
女子エリート
2005年からはじまったBMXアジア選手権大会だが、過去に日本チームが優勝を獲得したことはない。
今大会には、昨年のジュニアアジア選手権大会優勝者である、丹野夏波が出場。
大会3連覇中の中国選手を相手に、決勝ではスタートから先頭をキープし、最終ストレートで追いつかれるものの逃げ切り、日本人女子エリートクラス初となる優勝となった。
男子ジュニア
このクラスにおいて日本は5連覇中であったが、増田優一が優勝争いに絡むも、最終コーナーで転倒しタイトル獲得はならなかった。転倒を回避した橋本颯馬が3位に入った。
女子ジュニア
初参戦となった籔田寿衣が、決勝から先頭にたち優勝。
日本人表彰台独占も視野に入れていが、最終コーナーにて2位争いの早川優衣が転倒し、続く酒井も転倒に巻き込まれ表彰台は逃す形となった。 本クラスでは、日本チームが5年連続での優勝となった。
総括
日本チームとして、初の4カテゴリー制覇はならなかったが、課題とするプレッシャー下でのパフォーマンス発揮の観点では、エリートカテゴリー参戦の全12名が決勝進出したことや、男子エリートのタイトル奪回などポジティブな面も多く見られた。
また2週間後から開幕するワールドカップシーズンに向けて弾みをつけることができた。
ユースカテゴリー
男女共に13−14歳クラス、15−16歳クラスに出場。
男子カテゴリーでは40名を超える参加があり、日本国内では経験が難しい準々決勝などを戦うことができた。
参加した4カテゴリー全てにおいて優勝したものの、アジア特有のコースに対応するための基礎技術などに課題が見られた。
本大会での経験を、数年後にひかえるジュニアカテゴリーに向けて、現段階からアジアの気候を始めとする、現場での対応力向上につなげたい。
本遠征へ関わる様々なサポートに感謝します。 応援ありがとうございました。
文:三瓶将廣(コーチ)
〈リザルト〉
男子エリート
優勝 吉村樹希敢(大阪 Gan Trigger)
2位 Bagus Saputra(インドネシア)
3位 Rio Akbar(インドネシア)
5位 松下巽(神奈川 全日空商事株式会社)
6位 池田大暉(新潟)
DNF 中井飛馬(新潟 日本体育大学)
女子エリート
優勝 丹野夏波(神奈川 早稲田大学)
2位 Yan Lu(中国)
3位 Na Peng(中国)
男子ジュニア
優勝 Patrick Coo(フィリピン)
2位 Methasit Boonsane(タイ)
3位 橋本颯馬(茨城 常磐大学高等学校)
5位 庄司佳真(神奈川 神奈川県立秦野総合高等学校)
6位 滝口怜弥(千葉 東邦大学付属東邦高等学校)
8位 増田優一(大阪 大阪偕星学園高等学校)
女子ジュニア
優勝 籔田寿衣(大阪 大阪偕星学園高等学校)
2位 Tanaporn Tothong(タイ)
3位 Panatda Buranaphawanc(タイ)
6位 酒井亜樹(大阪 岸和田市立産業高等学校)
8位 早川優衣(岡山 興譲高等学校)
男子15−16歳
優勝 坂望加(愛知 中京大学附属中京高等学校)
3位 中林凌大(埼玉 帝京大学系属帝京高校)
8位 早川敦哉(岡山 興譲高等学校)
準決勝敗退 澤畑琉(茨城 明秀学園日立高等学校)
男子13−14歳
優勝 木内彪凱(静岡 伊豆の国市立韮山中学校)
3位 岸龍之介(東京 町田市立つくし野中学校)
女子15−16歳
優勝 西村寧々花(大阪 岸和田市立桜台中学校)
2位 野村凪沙(大阪 大阪学芸高等学校)
女子13-14歳
優勝 浅見渚(埼玉 秩父市立影森中学校)