Stage2はチェンマイをスタートして南下して再びチェンマイに戻ってくる67kmの短いコースであり、非常に速い展開になることが予想された。
スタートしてすぐに見通しの悪い片側1車線の道でアタックがかかり続ける。21km地点のこの日唯一のスプリントポイントを梶原が3位通過して1秒稼ぐが、個人総合リーダーのJUTATIP Maneephanが1位通過し個人総合のタイム差は5秒に広がる。スプリントポイントのあとに警戒していたZABELINSKAYA Olgaがペースをあげ、コーナーで車間があいた後も攻め続けて2名で抜け出す。その後先頭を牽けない選手を切り捨てZABELINSKAYA Olgaが力技で独走を開始する。ZABELINSKAYAの逃げは非常に危険ではあるが独走になったということで集団のスピードを落とす場面だけを作らないよう日本チームで回し始め、カザフスタン、ウクライナ、ロシアらと集団を引っ張る。ZABELINSKAYA は15kmほど独走をしたが集団に吸収される。その後はロシアを中心にスプリンターのいないチームによるアタックが続くが、大きなタイム差は付かず集団スプリントの展開となる。
ラスト1.2km地点の最終コーナーを曲がり緩く登ってゴールとなるが、最終コーナーで梶原が後続選手に突っ込まれ、ホイール、フレームが破損し変速が効かない状態となってしまいスプリントに絡めなかった。、ラスト500mから先頭に出たWorld Cycling CenterのCAMPBELL Teniel が力勝負のスプリントを制して昨日のボーナスタイムも加え個人総合で2位まで上がった。個人総合リーダーのJUTATIP Maneephanとは5秒差、そしてCAMPBELL Tenielとは2秒差の個人総合3位で梶原は最終ステージを迎える。
Stage2は日本チームにとっては昨日同様課題が多い1日となった。ただ個人総合リーダーのJUTATIPもステージ5位であったためゴールのボーナスタイムを獲得できなかったため、梶原が個人総合では差を広げられなかったのはまだ運があった。この日のような集団が速くアタックが続くレースでは集団前方にチームでまとまらなければ対応を続けるアシスト選手の負担が大きくなってしまい、早い段階でチーム力を大きく失うこととなる。最終ステージとなるstage3ではチーム全員の力を結集して役割に応じで分担して梶原を温存し、スプリントポイント、そしてゴールでのボーナスタイム獲得によりチームで梶原の個人総合優勝を狙う。
Stage2 結果
1 CAMPBELL Teniel (WCC TEAM) 1時間30分19秒
2 REUSSER Marlen(WCC) 同タイム
3 NGUYEN Thi Thi(ベトナムナショナルチーム)同タイム
14梶原悠未 同タイム
46牧瀬翼 同タイム
47唐見実世子 同タイム
48 上野みなみ 同タイム
58 石上夢乃 6分24秒差
個人総合成績 stage2
1 JUTATIP Maneephan(タイ)3時間48分56秒
2 CAMPBELL Teniel (WCC TEAM)3秒差
3 梶原悠未 5秒差
41上野みなみ 17秒差
47唐見実世子 同タイム
48牧瀬翼 同タイム
63 石上夢乃 6分41秒差
JCF強化コーチ 柿木孝之
派遣期間:2019年4 月16 日(火)~5 月14 日(火)
(第1-2戦)
大会期間:2019年4月26日(金)~4月28日(日)
開催場所:イギリス・マンチェスター
(第3-4戦)
大会期間:2019年5月10日(金)~5月12日(日)
開催場所:オランダ・アーンヘム
<スタッフ>
監 督 三瓶 将廣 (連盟強化スタッフ)
コーチ Joey Bradford (連盟⽀援スタッフ)
マッサー ⽯⽥ 将之 (連盟強化スタッフ)
メカニック 三瓶 貴公 (連盟強化スタッフ)
スタッフ 宮﨑 ⼤地 (連盟強化スタッフ)
<選手>
男⼦エリート
中井 ⾶⾺ (新潟 ⽇本体育⼤学)
⻑迫 吉拓 (岡⼭)
⼥⼦エリート
畠⼭ 紗英 (神奈川 ⽇本体育⼤学)
丹野 夏波 (神奈川 早稲⽥⼤学)
男⼦ジュニア
増⽥ 優⼀ (⼤阪 ⼤阪偕星学園⾼等学校)
橋本 颯⾺ (茨城 常磐⼤学⾼等学校)
⼥⼦ジュニア
早川 優⾐ (岡⼭ 興譲⾼等学校)
籔⽥ 寿⾐ (⼤阪 ⼤阪偕星学園⾼等学校)
LE TOUR DE LANGKAWI 2019 (マレーシア)
第3ステージ MUAR – PTRAJAYA 192.6㎞
ステージ成績
1 MACCABE Travis (アメリカ/Floyd’s Pro Cycling) 4h49m39s
2 PELUCCHI Matteo(イタリア/Androni Giocattoli – Sidermec)+2s
3 GUARDINI Andrea(イタリアBardiani – CSF)+2s
・・・5窪木一茂、 23松田祥位+2s、32増田成幸、54雨澤毅明+6s、104入部正太朗+38s
完走121人/出走122人
コメント
第3ステージも200㎞近いフラット基調のステージ。今日も炎天下、序盤から少人数の逃げグループが先行する中、チームは個人総合上位勢の追走の動きをチェックしながら最後は窪木のゴールスプリントに備えた。約100人が残る最終局面では、最後はラスト1㎞の最終コーナーでチームスプリント体制を整えたFloyd’s Pro Cyclingが圧勝。最終コーナーで連携が若干崩れ後れを取ったジャパンチームだったが窪木はスプリント力の好調さを見せ5位に食い込んだ。明日は今日までの秒差争いの個人総合のタイム差を大きく砕く山頂ゴールステージ。個人総合成績上昇のためにチーム一丸ベストを尽くす。
4月8日からエリート女子The Princess Maha Chakri Sirindhorn’s Cup Women’s Tour of Thailand 2019(UCI2.1)が始まった。今年はチェンマイ周辺のほぼ平坦の3ステージで争われる。日本チームは梶原悠未をエースとして上野みなみ、唐見美世子、牧瀬翼、石上夢乃の5名で個人総合優勝を狙う。
Stage1はチェンマイから南下する97kmの平坦コースで、昨年ロシアからウズベキスタンに国籍替えをしたオリンピック2大会連続メダリストのZABELINSKAYA Olgaを擁するCOGEAS -METTLER LOOK PRO CYCLING TEAM やロシアナショナルチームが厳しいレースに持ち込むことが予想された。
レースはスタートしてすぐにCOGEAS -METTLER LOOK PRO CYCLING TEAMがコントロールして進み、梶原は最初のスプリントポイントを2位通過してボーナスタイムを2秒獲得する。その後ロシア、COGEAS -METTLER LOOK PRO CYCLING TEAM、ウクライナ、そして今回ILLUMINATEチームで参加の樫木らがたびたび抜け出しを試みるが、集団は大きく分かれない。2回目のスプリントポイントを梶原は1位通過し3秒獲得する。そこからゴールまでもアタックはあるものの集団は一つのまま進む。ラスト2kmからTTを得意とするWCCチームのREUSSER Marlenが抜け出し、ラスト1kmで集団に10秒差をつける。逃げ切るか微妙なタイム差の中、ラスト200mあたりで吸収してタイのエースJUTATIP Maneephanが集団スプリントを制した。梶原は最終局面において孤立してしまい、逃げを吸収することも考えねばならず早くに動かざるを得なくなり2位となったが、個人総合では3秒差の2位につけており明日からのステージを最高の位置で臨む。
この日は最終局面で梶原のサポートをする選手がいない状況を作ってしまったが、チーム内での連携を密にして、明日のstage2は梶原のスプリントでステージ優勝を狙う。
Stage1 結果
1 JUTATIP Maneephan(タイ)2時間18分54秒
2 梶原悠未 同タイム
3 CAMPBELL Teniel (WCC TEAM) 同タイム
38上野みなみ 同タイム
46唐見実世子 同タイム
51牧瀬翼 同タイム
64石上夢乃 同タイム
JCF強化コーチ 柿木孝之
LE TOUR DE LANGKAWI 2019 (マレーシア)
第2ステージ SENAWANG – MELAKA 200.6㎞
ステージ成績
1 SALEH Mohd Hariff(マレーシア/Terengganu Cycling Team)4h53m20s
2 GUARDINI Andrea(イタリア/Bardiani – CSF)+0s
3 窪木一茂+0s
・・・51雨澤毅明、54松田祥位、65増田成幸+0s
・・・入部正太朗 +4m02s
122人完走/124人
コメント
第2ステージは200㎞のフラットなロングステージ。レースは序盤から入部を含む12名のグループが先行し距離を消化してゆく。中盤には先行グループから入部含む3名が抜け出し、ラスト50㎞を切ったあたりで入部は更に2人を振り切り勝負をかけた。しかしゴールスプリントにまとめたい大集団は単独になった入部を1分程度の差で射程距離に置きゴールへアプローチしラスト10㎞地点で吸収され、惜しくも果敢な180㎞の大逃げは終了した。チームは窪木のゴールスプリントに切り替え、連携を固め最後の直線まで導くと、窪木は見事3位でゴールラインを切った。増田、雨澤、松田も大集団ゴールとなり個人総合成績には変動なく第2ステージを終えた。/浅田 顕
ZUTENDAAL
117km 6.5km X 18周 出走164名
1 KONIJN ALEXANDER (NED)
2 HILLEN MICHIEL (BEL)
3 VERNON ETHAN (GBR)
22 大町 健斗
52 福田 圭晃
55 蠣崎 優仁
59 冨尾 大地
コースは1周6.5㎞の小さい周回に小さな丘が2か所。1周の獲得標高は55mと丘とも呼べないような小さい登りだが、18周走ることで獲得標高は約1000mとなった。
2周目に5名が先行。ここにイギリスナショナルチームに所属する選手が2名。追撃で福田とイギリスナショナルチーム選手を含む数名が追撃で集団を抜け出し、先頭の5名とのギャップを詰めるが、そこから追撃集団でローテーションに加わっていなかったイギリスナショナルチームの選手が唯一ブリッジに成功。福田は反応する脚は残されておらず、集団に引き戻された。
その後も常にメイン集団から追走の動きがあるが、逃げは決まらない。
1時間が過ぎたころに100名以上の集団から優勝したKonijn
Alexanderを含む2名が集団を抜け出す。
その後メイン集団から抜け出した3名が加わり5名の追走集団ができる。
5名が先頭の6名を捕らえ11名となり後続の約100名の集団に1分の差を付けて逃げ切った。
日本代表メンバー4名は全員がメイン集団でのフィニッシュとなった。
Gent-Wevelgemを1週間前に終えて、来週末行われるDe Ronde Van
Vlaanderenに向けた調整の一環で参加したレースでベストコンディションでは無かったとはいえ、もっと積極的な走りをするべきだった。
福田コメント
「10日前のFlorennesのレースでは常に集団の前方で位置取りを行っていたが、レース後に‘的を絞って動いて行く’課題を与えられたので、今回はその事を意識していました。良い動きに反応できたのは良かったですが、もっと力を付けなければならないと感じました」
6名の逃げに3名を送り込んだGB U23ナショナルチーム。ローカルレースに参戦する際は緑のジャージを着用している。3名ともトラックの国際レースで成績を残している選手達だがスプリントに持ち込むことなど考えていない。「闘争心」「積極性」も見習いたい。
タイミングを考えながら逃げに反応した福田。今後もチャレンジを続けて欲しい。
LE TOUR DE LANGKAWI 2019 (マレーシア)
期間2019年4月6日~13日 全8ステージ
参加チーム数 22チーム
参加国籍数 29か国
日本代表チーム
監督 浅田 顕 JCF強化コーチ
マッサージャー 森 典隆 JCF強化支援スタッフ
メカニック 檀祐太郎 JCF強化支援スタッフ
選手
増田成幸 宇都宮ブリッツェン
窪木一茂 ブリヂストンサイクリングチーム
入部正太郎 シマノレーシング
雨澤毅明 Ljubljana Gusto Xaurum
松田祥位 EQADS
第1ステージ Kuala Lumpur - Tampin 176.9km
ステージ結果
1 CULEY Marcus(オーストラリア/Team Sapura Cycling) 4h20m40s
2 MCCABE Travis (アメリカ/Floyd’s Pro Cycling) +5s
3 HENDRICKS Clint(南アフリカ/ProTouch) +5s
…15松田祥位、33雨澤毅明、36小石祐馬(TEAM UKYO)、37増田成幸+5s
…61入部正太朗 +16s29s、80窪木一茂+18m07s
124人完走 / 131人出走
コメント
全8ステージ中、2番目に厳しいステージが初日の第1ステージと予測された。チームは増田を先頭グループに残す目標でスタート。30℃を余裕で超える暑さのなか序盤より攻撃が活発で、最初の3級山岳を超えた直後に実力のある4名のグループが先行し複数のスプリントポイントと山岳ポイントを超えながら後半まで進む。一方メイン集団は先行グループに一時は9分の差を許したが中盤の3級山岳でペースアップがあり約50名に絞られ先頭を追う形となる。チームからは増田、雨澤、松田が残りゴールへと進む。逃げ切りを狙った先頭は最後一人だけが残り迫る後続集団に僅か5秒の差で逃げ切った。チームからはゴールスプリントにも参加してみたという松田の15位を筆頭に、雨澤、増田の3名が5秒差の集団で初日を終えた。 /浅田 顕
春のシーズン開幕を告げる日本のプリマヴェーラと呼ばれ、第44回を数える伝統の大会「第44回チャレンジサイクルロードレース大会」が本日4月6日から伊豆市・日本サイクルスポーツセンターにて開幕します。
全日本ロード出場をかけたA部門を含む全18カテゴリーで800名を超える参加者が激戦を繰り広げます。
住所不備によりライセンスカードがJCF事務局に返送されるケースが多発しています。
ライセンスカード発行お手続きから1カ月ほどかかる場合がありますが、
お申込みから2カ月以上たってもお手元に届かない場合は、事務局までお問合せください。
【問い合わせ先】gyomu@jcf.or.jp
Gent – Wevelgem U23 173.8km
松田 祥位 DNF
渡邊 歩 DNF
大町 健斗 DNF
蠣崎 優仁 DNF
福田 圭晃 DNF
大前 翔 DNF
レース前よりスタート直後から横風が吹く事が予想されていたので、試走においてもニュートラル区間を含めて行い、ウォーミングアップもローラー台を用意し念入りに行った。
ニュートラル区間から横風を警戒した各チームが奪しくポジションの奪い合いを行うものの、アタックはおこらずペースは上がらなかった。「ただひたすら密度が高い状態」が続き落車が頻発している。
スタート後から30分程度のところで2回目の大きな落車があり、それをきっかけとして先頭集団のペースが一気に上がり集団が分断。約50名が先行した。
日本チームからは唯一 福田が先頭集団に残ったが、先頭集団でも落車が発生し遅れ、後続の日本選手のいる集団に吸収された。
後続の集団では福田、大町、蠣崎、渡邉を中心に積極的にローテーションを回し続け、先頭集団から大きく引き離されることもなく一定のタイムギャップでハイペースを保っていたが、やがて力尽きDNFとなった。
松田の残った集団は先頭集団から遅れてくる選手たちを吸収しながら、35位以降の30名ほどの大きな集団となった。先頭から7分遅れのポジションでラスト20kmを通過し、「18分以内がタイムリミット」と想定していたので「完走は間違いない」と思われたが(UCIの競技規則では完走の基準として8%が提案されているし、今大会の競技規則にも8%ルールが適用されている旨が記載されている)、ラスト15km地点で「最終のコミッセールカーより5分遅れ」であることを理由にリタイヤ扱いとなった。釈然としない思いはあるが現実問題として30名以上が先行し、そこに加われなかったのは間違いなく我々の力不足でもある。
次のネイションズカップは2週間後のツールドフランドルとなるが、そこで選手たちと共に奮起し、リベンジしたい。
福田 圭晃のコメント
「集団内の位置取りでは常に30番以内をキープすることができたが、常にスプリントをし続けているような状況で、体型が小さく筋肉量が違うこともあるがまだまだパワーが足りないと感じた。もっとトルクをかけて踏んでいけるようにトレーニングを積んでいきたい」
松田 祥位のコメント
「スタート前から風が強く厳しい展開になることは予想できていたので、集団内でかなり前方に位置取りしていたつもりでしたが、気付いたら中盤まで下がってしまいました。今まで走ってきたレース以上に激しかったと思います。コンディションもよく脚力的には余裕もあっただけに悔しいです」