大会名 2008年ロード世界選手権大会
開催場所 イタリア共和国・ヴァレーゼ
大会期間 2008年9月23日〜28日
派遣期間 2008年9月22日〜30日
選手団
監督 三浦 恭資(JCF強化コーチ)
コーチ 大門 宏(JCF強化スタッフ)
メカニック 齊藤 健吾(JCF強化スタッフ)
マッサー セルジオ ビアンキ(現地スタッフ)
選手 (6名)
男子エリート
野寺 秀徳(JPCA・スキル・シマノ)
井上 和郎(福井・NIPPO-ENDEKA)
新城 幸也(沖縄・梅丹本舗-GDR)
女子エリート
沖 美穂(JPCA・ザ・ワナビーズ・ナカマ)
山島 由香(大阪・サイクルベースあさひ)
萩原麻由子(群馬・鹿屋体育大学)
関連リンク:http://www.uci.ch/
[公式WEBサイトによる]
Results
MEN”S SPRINT (B&VI) FINALS
1 KAPPES Anthony/STOREY Barney GBR
2 DEMERY Ben/HOPKINS Shaun AUS
3 KILPATRICK Gavin/THOMSON Michael RSA
4 OSHIRO Tatsuyuki/TAKAHASHI Hitoshi JPN
[公式WEBサイトによる]
Results
MEN”S 1KM TIME TRIAL (CP 4)
FINALS
1 ISHII Masashi CP4 JPN 1:08.771 WR
2 BOUSKA Jiri CP4 CZE 1:11.189
3 SCOTT Christopher CP4 AUS 1:12.229
[公式WEBサイトによる]
Results
MEN”S INDIVIDUAL PURSUIT (LC 3) 3000m
FINALS
1 RICHARDSON Simon LC3 GBR 3:49.214
2 FUJITA Masaki LC3 JPN 3:55.535
3 GRAF Tobias LC3 GER 3:57.510
[公式WEBサイトによる]
Results
MEN”S 1KM TIME TRIAL (B&VI)
FINALS
1 KAPPES Anthony/STOREY Barney GBR 1:02.864 WR
2 DEMERY Ben/HOPKINS Shaun AUS 1:03.718
3 MODRA Kieran/LAWRENCE Tyson AUS 1:04.053
5 OSHIRO Tatsuyuki/TAKAHASHI Hitoshi JPN 1:04.593
9月8日(月)トラック2日目;
トラック2日目、日本人選手は、視覚障害(B&VI)男子1キロタイムトライアルに出場する大城竜之・パイロット高橋仁ペアのみである。初日の石井・藤田の銀メダル2つで勢いがついたのか、大城・高橋も素晴らしい走りを見せた。
16 組中11番目スタートの大城・高橋は、完璧なスタートダッシュで初周を20秒368で回り、その後もハイペースは衰えなかった。スタート以上に課題だった 最後の粘りも、新しいフレームに変えてからはブレが少ないためか、スピードが落ちない。豪のLindores/George組がこの日マークした1分4秒 792というパラリンピックレコードを上回るタイムを計時して迎えた最終周回は満員の場内から大声援が送られる。最後もたれることなく、大城・高橋は1分 4秒593のパラリンピックレコードでゴール。割れんばかりの大歓声の中、大城・高橋は何度も笑顔でガッツポーズ。応援していた家族・ファンに応えてい た。
すっかりプロ化したこのクラスでは、このパラリンピック記録(シドニー・アテネであれば世界新記録・金メダルだった)の寿命は残念ながら短いものとなってしまった。
南アフリカのペアやオーストラリアの残る2組が1分4秒130、1分4秒053、1分3秒718という記録を出していき、大城・高橋ペアは表彰台に上がることはできず。
最終ペアで世界チャンピオン・世界記録保持者のKappes/Storey組(英)はこれらをされに上回り、1分2秒864という桁違いのタイムで圧勝し、金メダルを獲得。
大城竜之・高橋仁は5位であった。シドニー・アテネであれば金であったが、それでも世界の強豪と激戦を展開し、満員の場内を沸かせたことは4日目のスプリントに向けて自信になったのでは。
パ ラサイクリング全体に言えることで、特にこのクラスには顕著だが、プロ化しているのが事実。イギリスペア・オーストラリアペアなどは、パラサイクリングが 職業のようだ。一方、日本ペアは2名とも仕事をしながらのトレーニング三昧の日々。それでもこれだけの好タイム・激戦を展開できることは彼らそして今回の 日本チームのレベル・意識の高さを物語っている、と感じる。
この日の大城・高橋ペアの予想を上回る好タイムで、日本チームはさらに盛り上がっていくことが期待される。3日目からも好成績を信頼したい。
[公式WEBサイトによる]
Results
MEN”S 1KM TIME TRIAL (LC 3-4) FINALS
1 RICHARDSON Simon LC3 GBR 1:14.936 100.000% 1:14.936 WR
2 FUJITA Masaki LC3 JPN 1:17.314 100.000% 1:17.314
3 BALL Greg LC4 AUS 1:21.157 95.718% 1:17.681 WR
MEN”S INDIVIDUAL PURSUIT (CP 4) FINALS
1 SCOTT Christopher CP4 AUS 3:40.144
2 ISHII Masashi CP4 JPN 3:40.157
3 NEIRA Cesar CP4 ESP 3:45.753
補足説明
北京パラリンピックにおいては、いくつかの種目において、クラスを統合して行われます。タイムトライアル種目では、障害の程度の差を考慮しての「ハンディキャップ%係数」のようなものが掛けられます。
関連リンク:http://results.beijing2008.cn/WRMP/ENG/Schedule/index.shtml
私たちが文字通り血を流して目指してきた、北京パラリンピックがついに開幕。
9月7日、トラック初日には日本から石井雅史(CP4)が個人追い抜きに、藤田征樹(LC3)が1キロタイムトライアルに出場、ともに初出場ながら銀メダルを獲得した。
日 本人トップを切ったのは、石井の3キロ個人追い抜き予選。午前10時から始まった予選で石井は3分37秒848でトップのタイムで通過。ライバルで昨年の UCIパラサイクリング世界選この種目金メダリストのChristpher Scott(豪)にプレッシャーをかけた。
午後の決勝では、2キロ通 過時までは自力を出したScottに2秒近い差をつけられ、これまでかと思われたが、徐々に石井はペースを上げ、一方スコットはスピードが鈍っていく。周 回ごとに差は縮まっていく。およそコンマ2弱の差に迫った最終周回、石井はさらに加速。両者ともにほぼ同時にゴール線を通過したが、わずか0.013秒差 で石井は銀メダルだった。それでも、見事な激戦に満員の場内からは割れんばかりの拍手が送られた。出来ることはすべて出し尽くした内容だった。
LC3・ LC4統合クラスの1キロタイムトライアルに23歳と若い藤田征樹が出場。こちらも昨年のこの種目銀メダリスト。それ以降、班目監督の指導・チームのサ ポートのもと、めきめきと力をつけてきた。ライバルの一人と思われたSimon Richardson(英)が1分14秒台の驚異的なタイムをマーク。ラストから2番目の緊張感あふれる中での藤田のスタートは、スムーズには出れなかっ たがすぐに立て直し、3周目まではRichardsonを上回っていたが、最終周回に力尽きたのかスピードが鈍り、1分17秒314でゴール。ゴール後、 悔しさをあらわにする藤田。しかし、最後の選手にはわずかの差で抜かれることはなく、銀メダルを獲得。
惜しくも金には届かなかったが、初日の日本は、石井・藤田ともに銀メダルという好スタートを切ったといえる。これはすでに前回アテネのメダルを上回るものだ。
まだまだ有望種目はあるので、更なる期待がかかる。選手・スタッフの健闘をひたすらに祈るし、全幅の信頼を置いている。JCADパラサイクリングチームには、この“信頼”が大きな要素だ。
1 西 加南子 千葉 パールイズミ
2 豊岡 英子 大阪 ayakotoyooka
3 智野 真央 東京 muur-king
1 山本 雅道 JPCA ブリヂストンアンカー
2 西谷 泰治 愛知 愛三工業
3 野寺 秀徳 JPCA スキルシマノ