アジア選手権マウンテンバイク(MTB)、大会4日目の4月26日はクロスカントリー(XCO)のエリートクラス決勝が行われました。
日本からは女子エリートに川口うらら選手、男子エリートに北林力選手、沢田時選手が出場。それぞれが現在の自分の力を出し切りながらも、厳しいコース条件や体調の不調などにより課題の残る結果となりました。
2028年ロサンゼルス五輪に向けた重要なステップとして、今回のレースで得られた経験や悔しさを次へとつなげていきたいという選手たちのコメントからは、今後への意志が強く感じられました。
[リザルト]
女子エリート
川口 うらら(TEAM TATSUNO) 7位
男子エリート
北林 力((Massi Development Team) 7位
沢田 時(宇都宮ブリッツェン) 8位
[選手コメント]
川口 うらら
昨年と比べて自分がレベルアップしていることを感じており、それを試したかったという思いがあった。しかし体調が本調子でなく、自分のパフォーマンスを最大限発揮できなかったことが悔しかったです。ロサンゼルス五輪の枠のためにも2027年のアジア選手権で絶対に勝たないといけないので、そのためにも勝つイメージを付けるために来年のアジア選手権ではピークを持っていく作り方などをもっとイメージして今シーズンを過ごしていきたいです。
北林 力
結果は7位でした。1周目は体の感覚も良く「これは良いレースができる」と感じましたが、途中からどうも嚙み合わない感じが出てきてしまい、コースもアジア選手権独特の勾配のきつい登りが何か所もあり、こういったコースに自分を嚙み合わせることが本当に難しかったです。今回のようなレイアウトのコースを今まで何回か走ってきましたが、独特なコースに対する対策をどこまで行うかなど今後はもっと検討していかないといけないと感じました。
沢田 時
昨年は勝てたので昨年の準備や流れを意識して行ってきて昨年と同様の走りはできると感じていましたが、コースの難易度が高く平均速度が遅いレイアウトということもあり、準備をしてきたことが生きるようなコースではありませんでした。きついが追い込めないような感覚の走りとなってしまいましたが、今日できるベストの走りでリザルトだったと思います。昨年は勝っているので負けてしまい残念でしたが、毎年勝てるほど甘いものではないのがアジア選手権で、勝ちたいという強い気持ちを持って準備をし、来年のアジア大会そして27年のアジア選手権で勝つためにもう一度ここから頑張っていきたい。
[監督コメント]
小笠原崇裕 監督
エリートの男女においても中国勢に大きく差を広げられたレースとなった。自国開催で条件は有利といえどもそれを差し引いても圧倒されてしまった。また、アジア選手権特有ともいえる登りも下りもとにかく急なコースに対応しきれなかったこともあるが、環境やコース対応についてはより素早い情報キャッチを行なって対策し、万全の体制でレースに挑めるよう選手とスタッフが一丸となって今後の強化を行なっていきたい。
大会最終日の4月27日は、男女XCEレースが行われます。
日本からは以下の選手が出場予定です。
・高橋 翔 (SPEED of sound/日本体育大学)
・中仙道 侑毅 (FUKAYA RACING/春日部共栄高等学校)
・幾田 悠雅 (輪娯館/vittoria)
MTBアジア選手権大会 現地レポート:クロスカントリー(XCO)U23&ジュニアレース
4月25日、アジア選手権マウンテンバイク(MTB)クロスカントリー(XCO)のU23およびジュニアカテゴリーの決勝が行われました。
日本代表は、男子ジュニア、U23男女それぞれのカテゴリに出場しました。激しい登りと下りが続くタフなコースに果敢に挑みましたが、中国勢の圧倒的なフィジカルとスキルにより、全クラスで表彰台の多くを占められる厳しい展開となりました。
ジュニア男子の野嵜選手が3位表彰台を獲得し、本日の日本人最高位となりました。
[リザルト]
ジュニア男子
・ 3位 野嵜 然新(桐光学園高等学校/RACING TORQUE/ボンシャンスACA)
・ 7位 中仙道 侑毅(FUKAYA RACING/春日部共栄高等学校)
U23男子
・ 8位 副島 達海(TRK Works/大阪産業大学)
・ 12位 高橋 翔(SPEED of sound/日本体育大学)
U23女子
・ 9位 日吉 愛華(Team まるいち/中京大学)
[選手コメント]
野嵜 然新
中国が強いことがわかっていたのでスタート後は中国選手に付いていきました。2人が一気に抜けていったところに数名の選手が追う展開になりましたが、自分は呼吸が厳しかったこともありペースを上げずに見送りました。追って行った選手が下がってきて自分は3番手に上がり、後ろから中国の選手が迫ってきたものの呼吸も落ち着きペースを維持しました。最終周はミスをしないようにプッシュし3位でゴールしました。
中仙道 侑毅
食事があまり合わずレース前に体重を大きく落としてしまい体力に不安を感じながらスタートを切りました。スタート後のスピードは良かったものの、レースが進むにつれてパワーが出なくなってしまいました。順位を下げながら心も折れそうになりましたが、2周目後半からリズムを掴み始めてバイクが進み出しました。ここからもう一段階いきたかったのですが、完全に力尽きる感じでゴールをしました。今後のためにも、弱い気持ちを出さないことと、食事への対策を考えていこうと思います。
副島 達海
作戦通りスタートからトップで走り出しましたが、長い登りで3人に抜かれたところで前の選手がペースを落とし2人に行かれてしまった所での対応ができなかったことがその後に響いてしまいました。斜度の厳しい登りへの対応ができておらず、繋ぎ区間のギア選択のミスや下りの惰性を上手く使うことができないこともあって、自分との戦いになると感じたので、周囲のペースに惑わされずに4周回を最速で走り切れるペースで走り、ゴールまで大きく崩れることなく走り終えることができました。
高橋 翔
スタート後の長い登りでは先頭パックに入ったものの、山頂で酸欠気味になってしまい苦しいまま下りに入り上手くバイクをコントロールできない状態となっていました。2周目までは苦しい状態が続いてペースを上げられなかったが、3周目から少しずつ回復してペースアップをすることができました。スタート後の先頭パックで走っている状況で自分にもう少し余裕があったら達海選手と共に攻撃を仕掛けられたら展開を変えられた可能性もあったと悔やまれる部分もあり、まだまだ力が足りないと感じました。
日吉 愛華
試走で落車をして試走が足りなかったことと、後半に上げていくためにスタートは抑えて走り出しました。狙い通り3周目に向かって少しずつ上げていくことができ、どんどんコースの繋がりが見えてきて走れるようになりました。しかしもっと力強く走りたかった気持ちがありましたが、今日のコンディションの中では自分でも『やり切った』と思います。
[監督コメント]
小笠原崇裕 監督
クロスカントリーのU23、ジュニアはとても厳しい現実を突きつけられた1日となった。全てのクラスで中国が圧倒的なパワーで上位を独占し、ジャンプやパンプセクションなどのスキルが必要な部分でも中国勢の上手さと層の厚さを感じた。日本勢が得意な部分もいくつかあったが、小手先のテクニックでどうにかなる差ではなく、根本的なフィジカルを大幅に上げていくことを最優先課題として改善に取り組んでいきたい。
翌日の4月26日は、男女エリートのXCOレースが行われます。
日本からは以下の選手が出場予定です。
・ 女子エリート:川口 うらら(TEAM TATSUNO)
・ 男子エリート:沢田 時(宇都宮ブリッツェン)
北林 力(Massi Development Team)
引き続き、日本代表への応援をよろしくお願いいたします!
MTBアジア選手権大会 現地レポート:DHI決勝、日本代表が大健闘!
中国・貴州省遵義県で開催中の2025年MTBアジア選手権大会。
日本代表選手団は、本日4月24日、ダウンヒル(DHI)の決勝レースに臨みました。
レース前夜には雨が降り、難しい路面状況が予想される中、選手たちはそれぞれの持ち味を活かし、持てる力を出し切ってレースに挑みました。
その結果、ジュニア男子では幾田悠雅選手が優勝を果たし、ジュニア女子では原つばさ選手が準優勝。
また、エリート男子では九島勇気選手が準優勝と、出場した各カテゴリーで表彰台に立つ快挙を達成しました。
井本はじめ選手も力強い走りを見せましたが、途中転倒もあり惜しくも5位という結果となりました。
[DHI決勝リザルト]
[出場選手コメント]
井本はじめ
レース前夜に雨が降りましたが、決勝レース時は朝の試走時よりもコースが乾いてると予想していました。決勝はコース後半までは順調に走行していたものの、コース終盤でトラクションを失ってコースアウト。5位でレースを終えました。
調子は良かったので結果を出すことができなくて悔しいですが、またトレーニングを重ねて、次の機会に頑張りたいと思います。
九島勇気
昨日のタイムセッションで転倒して脛を縫う怪我をしてしまいましたが、そこから気持ちを切り替え、決勝本番で良いタイムを出すということに集中しました。路面コンディションの変化が激しく、とても難しいレースでしたが、限界まで攻める事ができ、今の自分ができる良い走りができたと思います。結果はトップと1秒差の2位となってしまいとても悔しいですが、次のアジア選手権ではチャンピオンを取れるように頑張ります。
幾田悠雅
結果は目標としていたジュニアチャンピオンを獲得する事ができて嬉しいです!ただ、気持ちが前に行き過ぎてしまい、オーバースピードになるセクションが多く、ミスもありました。走りとしては悔しさが残るので、今後は限界まで攻めた走りをした時のマネジメント力を高めていけるよう、練習の時から走りの質を高めていきたいです。来年はエリートクラスに上がる年なので、エリートクラスでも良い結果を残せるように取り組んでいきます!
原つばさ
昨日のタイムセッションでは上手くまとめることができたので良い感覚を持って決勝に挑むことができましたが、決勝では昨日上手く走れていたセクションでもミスしてしまい、悔しい走りになりました。
昨日はトップタイムを出せていただけに悔しい結果ですが、表彰台に上がるという目標は達成できたので、次に向けて今回の経験を自信に繋げていきます!
ダウンヒル種目が終了し、続いてはクロスカントリー種目のレースが開催されます。
4月25日は下記のメンバーが出走となります。
女子U23(現地時間10:30スタート)
日吉 愛華(Team まるいち/中京大学)
男子U23(現地時間14:30スタート)
副島 達海(TRK Works/大阪産業大学)
高橋 翔(SPEED of sound/日本体育大学)
男子ジュニア(現地時間14:34スタート)
野嵜 然新(桐光学園高等学校/RACING TORQUE/ボンシャンスACA)
中仙道 侑毅(FUKAYA RACING/春日部共栄高等学校)
[スタートリスト]
引き続き、現地で戦う日本代表選手たちへの温かいご声援をよろしくお願いいたします!
4月19日から21日まで行われていた2025 トラック 香港インターナショナルトラックカップ I & IIにつきまして、大会結果を掲載致しました。こちらよりご確認ください。
マウンテンバイク(MTB)種目 日本代表選手団は、4月21日(月)~28日(月)の期間、中国・貴州省遵義県で開催されている、アジア選手権大会への派遣を実施しています。
21日から現地入りし、コースチェックやコンディショニングを行ってきた日本チームは、本日4月23日、ダウンヒル(DHI)のタイムドセッションに挑みました。
現地は連日雨模様となっており、路面は非常に滑りやすく、コントロールと戦略が試される難しい状況が続いています。
明日はDHI決勝が行われ、日本チームが良い流れで今大会をスタートすることに期待です。
以下、タイムドセッションのリザルトと出場選手からのコメントをお届けします。
[タイムドセッションリザルト]
■男子エリート
3位 井本 はじめ (Santa Cruz)
13位 九島 勇気 (Santa Cruz)
■男子ジュニア
2位 幾田 悠雅 (輪娯館/vittoria)
■女子ジュニア
1位 原 つばさ (iRC/白馬マウンテンバイククラブ)
[出場選手コメント]
■井本はじめ
練習からハードなマットコンディションだったが、その中でも変わりゆくマットコンディションに対応しながら攻めていく加減がとても難しかった。
タイムドセッションではコースは少し乾きだしていたが、攻め過ぎて転倒してしまってはチームとしての参考タイムも分からなくなってしまうと思い、攻め過ぎずまとめて走る事を意識した。トップとのタイム差は少しあるものの、明日の決勝では詰めれる所が分かっているのでしっかり攻めてタイムを出して行きたい!
■九島勇気
練習からとても調子が良く、タイムドセッションの前半は上手く走れていたものの、中盤で転倒してしまったことでこのタイムドセッションでは自分がどれぐらいの位置にいるのか分からない結果となってしまったが、他の選手のタイムを見ると想定していたよりもみんな良いタイムを出しているので、明日の決勝は攻めて行きます。マットコンディションで変化が激しく難しいレースになると思うが、調子は良いので自分がやれる事をやって勝ちに繋げていきます!
■幾田優雅
限られた試走時間の中で、最初はコース攻略に苦戦したが全体を通じてまとめることができ、好感触を持ってタイムドセッションに挑む事ができた。しかしコース中盤で前走の選手に追いついてしまい、コース幅も狭く無理に抜けなかったので待つ事となり、その後走り出したがリズムが崩れてしまい転倒。まだラインの改善も余地があるのでしっかりラインを決めて明日の決勝に挑みます!
■原つばさ
マットコンディションで難しい路面だったが、練習でも本数を重ねる毎に好感触を得る事ができた。
タイムドセッションでは練習通り前半は良い感じで走れていたが、後半の苦手意識の強いセクションで上手く走る事が出来なかったので、そこでタイムロスをしてしまった。
ロスしてしまったセクションの原因は明確なので明日はそのセクションをしっかり攻略してタイムアップをしていきたい。
ゴール前のジャンプなどはレースでは綺麗に走る事が出来たので、明日の決勝に向けてポジティブな気持ちを持って挑んでいきます!
[決勝スタートタイム]
14:01 原 つばさ (iRC/白馬マウンテンバイククラブ)
14:30 幾田 悠雅 (輪娯館/vittoria)
15:20 九島 勇気 (Santa Cruz)
15:22 井本 はじめ (Santa Cruz)
・大会名:JBCF第59回西日本ロードクラシック
・開催日:2025年4月19日
・カテゴリー:E2
・コース:4.2km+7.2km×10Laps =76.2km
・天候:晴れ
・出走人数:48名(完走25名)
リザルト:
1位:税所 蓮(バルバレーシングクラブハクサン) 1時間58分6秒
2位:前田 凌輔(ORCA CYCLING TEAM) +5秒
3位:嶋田 祥(NEBcycling) +14秒
OPN:倉谷 希輝 +57秒
OPN:小松 楽+59秒
OPN:福地 大和+59秒
4月19日に開催された全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)主催の第59回西日本ロードクラシックE2カテゴリーに、
西日本チャレンジサイクルロードレース、チャレンジサイクルロードレースに続き、男子U17強化指定選手3名がジャパンナショナルチームとして特別出場。
4.2km+7.2kmのコースを10周回する合計76.2kmのレースとして行われたE2カテゴリー。
序盤から倉谷希輝や福地大和が集団先頭で積極的なレースを展開し、小松楽は冷静な走りで先頭集団でレースを進める。
特定の選手が逃げ続けるような展開とはならず、徐々に人数を減らしていく中、後半に再び倉谷アタック。
倉谷を追走する数名の集団には福地が入るなど、後半に入っても積極的なレースを展開する。
終盤に入ると3名の選手が先頭集団を形成。ここにジャパンナショナルチームの選手たちは入ることができず、タイム差が徐々に広がっていく。
先頭集団の3名の選手たちはそのまま逃げ切り、ジャパンナショナルチームの選手たちはセカンドグループでのフィニッシュとなった。
西日本チャレンジサイクルロードレース、チャレンジサイクルロードレースではなかなか積極的なレースが展開できなった3名の選手たちだが、本レースでは積極的なレースを展開。
76.2kmとユースカテゴリーの選手たちにとっては比較的長いレースでも終盤まで集中力を切らすことなく積極的にレースを作り、ここ2戦と比べて存在感を出してレースを走ることができた。


写真提供:Itaru Mitsui
中国にて2025 MTB アジア選手権大会 が4月23日より開幕します。
大会へは、選手12名を派遣を致します。
日本チームへのご声援をよろしくお願いします。
派遣期間:2025年 4月 21日(月) ~ 4月 28日(月)
開催場所:中国・貴州省遵義県
派遣選手団
<選手>
沢田 時 (宇都宮ブリッツェン)
北林 力 (Massi Development Team)
川口 うらら (TEAM TATSUNO)
副島 達海 (TRK Works/大阪産業大学)
高橋 翔 (SPEED of sound/日本体育大学)
日吉 愛華 (Team まるいち/中京大学)
野嵜 然新 (桐光学園高等学校/RACING TORQUE/ボンシャンスACA)
中仙道 侑毅 (FUKAYA RACING/春日部共栄高等学校)
井本 はじめ (Santa Cruz)
九島 勇気 (Santa Cruz)
幾田 悠雅 (輪娯館/vittoria)
原 つばさ (iRC/白馬マウンテンバイククラブ)
<スタッフ>
監督 小笠原 崇裕
情報科学 永田 隼也
メカニック 今田 大三
メカニック 松尾 純
メカニック 小野寺 健
マッサー 小林 貴子
強化スタッフ 清水 一弘
・派遣期間:2025年4月20日(日)~2025年4月29日(火)
・大会情報:
2025年04月25日(金)Coppa Montes Gran Premio della Resistenza (UCI1.1)
2025年04月26日(土)Trofeo Emozione (UCI 1.1)
・開催場所:イタリア
派遣選手団
<選手>
成田 光志 (福島・石川高等学校)
寺町 悠希 (北海道・帯広南商業高等学校)
井上 悠喜 (福岡・松山学院高等学校)
倉谷 侠俐 (愛知・名古屋たちばな高等学校)
桑原 悠 (広島・広島城北高等学校)
堀 太鳳 (福島・石川高等学校)
<スタッフ>
JCFロード強化コーチ 小橋 勇利
メカニック 家元 真寿
サポートスタッフ 大門 宏