2019 アジア選手権 ジュニア女子ロードレース
4月26日午前にジュニア女子の個人ロードレースが行われた。コースはジュニア女子の個人タイムトライアルとほぼ同じ1周21.4kmの周回を3周する62.8kmで争われた。緩い500mほどの登り区間以外はほぼ平坦コースでスプリント勝負になることが予想された。日本チームからは岩元杏奈、内野艶和の2名が参加した。
たびたびカザフスタン、モンゴルが攻撃を仕掛けるがすぐに集団は繋がりレースは全体にスローペースで進む。途中先導車のコースミスもあり距離が伸びる形になるが、岩元、内野は落ち着いて走る。ラスト4kmの小高い丘から地元ウズベキスタンが独走して10秒ほどの差をつけるが集団もペースをあげラスト1kmでは集団は一つになる。岩元と内野は連携が上手くとれずバラバラでのスプリントとなり、香港のLEE Sze Wingが切れのあるスプリントで優勝した。2位に岩元、3位に内野が入った。優勝したLEE Sze Wingはスプリント力がある強い選手であるが、日本チームはゴール前の連携を2人で上手くとりながら位置取りしていれば勝つチャンスはあったので悔やまれる2位、3位となった。
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ジュニア女子ロードレース
1 LEE Sze Wing(香港) 2時間12分1秒
2岩元杏奈(日本)同タイム
3内野艶和(日本)同タイム
JCF強化コーチ 柿木孝之
ジュニア男子のロードレースは女子と同じく1周21.4kmの周回を約5周する105.6kmで争われた。日本チームは津田悠義、山田拓海、寺田吉騎、川崎三織の4名で臨んだ。例年カザフスタンが複数名で攻撃をしかけてくるため日本もチームでまとまって戦うことが求められる。選手間での意思疎通をレース中にしっかりとることを確認してスタートした。
スタートと同時にアタック合戦となり地元ウズベキスタンの2名が逃げる。カザフスタンがそれに反応して日本も4名全員が集団前方でまとまり対応していく。ウズベキスタンの2名の逃げが捕まった後にウズベキスタン、UAE、フィリピンの逃げが決まり最大1分差となる。このあたりから大粒の雨が降り始め、風も強く吹きそうな気配で集団は落ち着かない状況となるが、カザフスタンが横風の区間でまとまり集団をコントロールする。日本チームも4人でまとまりカザフスタンのすぐ後ろにつける。45km地点で落車が起こるが日本選手は巻き込まれず、先頭3名との差を広げ過ぎないよう今度は日本チームがコントロールする。逃げていた3名を吸収した後に日本チームで攻撃をかけ続け、カザフスタンが後手を踏む展開となる。アタック合戦の中でタイ、寺田、ウズベキスタン2名の4名の逃げが決まる。集団はカザフスタンの追走を期待して動きが止まり一気にタイム差が広がる。焦ったカザフスタンはアタックで前を追いかける動きをするが日本も常に複数名入れて数的有利な状況を作り続ける。先頭集団で人数を増やすため、日本チームは第2集団を抑えず攻撃的な走りをして集団がばらばらとなっていく中、日本の3名は10名ほどに減った第2集団に残る。第2集団はカザフスタンが2名となり、先頭の4名を追いかけるのに大きな仕事をしなければならず、日本チームはラスト1周で非常に良い展開に持ち込む。体調不良で個人TTの出走をキャンセルした津田は献身的な走りを見せていたがここで遅れる。第2集団もアタックがかかり続け分裂と合体を繰り返しながら最終的には6名となり、そこには山田と川崎が残る。カザフスタンの2名が先頭4名を追い続け、タイム差が30秒となったラスト10kmで先頭集団でもアタックがかかりタイとウズベキスタンの2名が先行する。先頭では寺田が遅れたため、日本チームがカザフスタンとともに追走しないといけない展開となる。ラスト5kmで20秒差の中、緩い登り坂で川崎がアタックしカザフスタンやタイの選手を連れて追走をかける。しかしペースが上がらずそのまま先頭2名は逃げ切り、最後は1人で抜けだしたタイのSOSALAM Tullatornが優勝した。川崎は3位争いのスプリントで6位となった。
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日本チームはこの日は終盤まで非常に良くまとまり全く後手を踏むことなく攻撃的な走りを見せたが、最終局面でより良い判断が出来ずに結果を得られなかった。先頭の4名に入った寺田は体力的にきつい状況ながら一番積極的にローテーションを回し続けてしまい、他の逃げ選手の脚を温存させてしまった。寺田が遅れた後、カザフスタンのみが牽く第2集団では日本チームも牽かないといけない中でその判断が出来なかった。寺田も遅れた後にすぐに集団を待たずに粘りつづけさらに消耗した。日本とカザフスタンでまとまって追わないといけない中で、さらに川崎がアタックをして日本の2選手が遅れてしまい追走もならなくなってしまった。
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勝つために考えなければならない点は多くあったが、ただ戦う意思を強く持ちチームでまとまり非常に攻撃的にレースを作ったのは評価できる。良かった点、改善すべき点をしっかり認識してジュニアのうちに多くの失敗も経験しながら、勝つために必要な戦い方を身につけてもらいたい。
アジア選手権 ジュニア男子ロード
1 SOSALAM Tullatorn(タイ) 2時間31分6秒
2 RAKHIMBAEV Behzodbek(ウズベキスタン) 33秒差
3 SLAMZHANOV Orken(カザフスタン) 1分7秒差
6 川崎三織(日本) 同タイム
9 寺田吉騎(日本)2分21秒差
10山田拓海(日本)同タイム
13 津田悠義 5分17秒差
JCF強化コーチ 柿木孝之
全日本BMX連盟(略称JBMXF)が主催する日本自転車競技連盟(JCF)公認大会の2019JBMXF大東建託シリーズが、岡山県笠岡市の「かさおか太陽の広場BMX自転車競技場」で開幕した。
JBMXFと大東建託未来のアスリート支援プロジェクトとのスポンサー契約の締結により2019年シリーズは、「JBMXF大東建託シリーズ」として全5戦で行われる大会に、日本全国から200名以上のライダーがエントリー。エリートとジュニアの混走で争われる最高峰カテゴリーの男女チャンピオンシップに加えて、5歳から53歳までのライダーによる年齢別のチャレンジカテゴリーが開催された。年齢やレベルを問わずに参加しながら、トップレベルのレース観戦もできるのがBMXレースの魅力だ。
チャンピオンシップは、池上と朝比奈が優勝
若手からベテランまでが顔を揃えたチャンピオンシップ男子。開幕戦を制したのは、スタートからの優位を守り切り、追い上げた深川匠とのリードを守り切った大阪の池上泰地。2位には深川、3位に地元岡山で日本代表としても活動した高橋堅太(MJカンパニー)が入った。
女子チャンピオンシップは現全日本王者の瀬古遥加(IRC TIRE)と朝比奈綾香のエリート2名と、ジュニアの酒井亜樹(DEUX ROUES ELITE TEAM)、3人の争い。こちらは3ヒートの合計で争われ、酒井が格上のエリートをリードする走りで、3回ともトップでゴール。2位に瀬古、3位に朝比奈と続いた。
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チャンピオンシップ男子結果
優勝 池上泰地(大阪府/関西BMX競技連盟、表彰中央)
2位 深川匠(埼玉県/秩父BMX協会、表彰左)
3位 高橋堅太(岡山県/岡山県BMX協会/MJカンパニー、表彰右)
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チャンピオンシップ女子結果
優勝 酒井亜樹(大阪府/関西BMX競技連盟/DEUX ROUES ELITE TEAM、表彰中央)
2位 瀬古遥加(三重県/中部BMX協会/IRC TIRE、表彰左)
3位 朝比奈綾香(大阪府/関西BMX競技連盟、表彰右)
チャレンジは世界選入賞者が活躍
5歳から競技に参加できるBMXレースは、世界選手権においても年齢別のワールドチャレンジが開催されている。本大会でも2018年のワールドチャレンジで入賞した選手が活躍した。昨年ワールドチャレンジのガールズ8歳クラスで優勝した澤田茉奈は、ガールズ9-10歳クラスで年上の選手を圧倒する走りを見せ優勝を決めた。ワールドチャレンジボーイズ7歳で7位の高崎成琉もボーイズ7-8歳クラスに出場し、3回行われる初戦(モト)から準決勝、決勝まですべてをトップでゴールして、開幕戦を勝利した。昨年のワールドチャレンジにアメリカチームからボーイズ8歳に出場し6位入賞の平栗嶺は、ボーイズ9-10歳クラスで決勝に進出するも4位だったが、1歳年上のライダーを相手に健闘した。
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ガールズ9-10歳優勝の澤田愛奈(埼玉県/秩父BMX協会、ゼッケンW1、表彰中央)
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ボーイズ7-8歳優勝の高崎成琉(愛知県/中部BMX協会、表彰中央)
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開会式には笠岡市市長の小林嘉文氏も登壇。笠岡をBMXの聖地にしたい思いを語った。
大会概要
大会名:JBMXF大東建託シリーズ第1戦/西日本1戦 岡山大会
主催:一般社団法人 全日本BMX連盟
主管:岡山県BMX協会
公認:公益財団法人日本自転車競技連盟
開催場所:かさおか太陽の広場BMX自転車競技場(岡山県笠岡市)
開催期日:2019年4月27日(土)~4月28日(日)
後援:笠岡市、笠岡市教育員会、笠岡市体育協会
協賛:大東建託未来のアスリート支援プロジェクト、IRC
TIRE/井上ゴム工業株式会社、特定非営利法人ドゥールース
株式会社みらい住宅開発機構、Team Gantrigger、Race inc. Japan(受付順)
1.大会日時:2019年4月19日〜4月21日
2.大会地:日本・広島
3.カテゴリー:パーク・フラットランド
4.パーク派遣選手結果
パークエリート男子
準優勝・中村輪夢
43位・高木聖雄
51位・大西勘弥
53位・西昂世
54位・大和晴彦
56位・上田崇人
パークエリート女子
4位・大池水杜
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5.フラット決勝結果
フラットエリート男子
優勝・片桐亮
7位・池田貴広
8位・佐々木元
フラットエリート女子
優勝・片桐光紗季
3位・永石あや
4位・舩津絵里
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男子エリート 個人タイムトライアル 40㎞
競技結果
1 FOMINYKH Daniil(カザフスタン) 49m42s’86
2 FENG Chun Kai Chinese Taipei(チャイニーズタイペイ)49m54s12
3 CHEUNG King Lok(香港) 51m00s’76
・・・11別府史之 53m16s33
完走18名/出走18ヵ国18名
コメント
男子エリートは昨年アジア大会同種目3位の別府史之が参加。今大会の出場を決めてからの3月末に鎖骨骨折、長いブランクを挟まずにトレーニング再開が出来ていたが、僅か1か月、回復を見込んでの選出は少し早かった。/浅田 顕
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U23女子個人タイムトライアルは15kmの平坦基調のコースを往復する30kmで争われた。日本からは梶原悠未が参加した。梶原は折り返し地点過ぎですでにトップタイムの選手に1分以上の差をつけられるが、後半もペースを落とさず最短コースを走り続け2位となった。チャイニーズタイペイのCHANG Ting Tingがエリート女子でも3位のタイムで優勝した。
U23女子 個人タイムトライアル 30km
1 CHANG Ting Ting (チャイニーズタイペイ) 41分05秒
2 梶原悠未 (日本) 2分41秒差
3 BAYMETOVA Renata(ウズベキスタン) 2分46秒差
エリート女子はU23女子のスタートから30分後に同じコースで争われ、日本からは牧瀬翼が参加した。牧瀬は前半からなかなかリズムが掴めず、後半もリズムが戻せずに9位となった。ロードでも優勝候補筆頭のZABELINSKAYA Olgaが優勝した。
エリート女子個人タイムトライアル 30km
1 ZABELINSKAYA Olga(ウズベキスタン) 39分27秒57
2 LEE YUMI (韓国) 25秒9差
3 HUANG TING YING (チャイニーズタイペイ) 2分9秒差
9 牧瀬翼(日本) 5分25秒差
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男子U23 個人タイムトライアル 40㎞
競技結果
1 FEDOROV Yevgeniy(カザフスタン) 49m46s28
2 TU Chih Hao (チャイニーズタイペイ) +13s52
3 JAMSHIDIAN GHALEHSFIDI Amirhoss(イラン)+1m53s91
・・・6松田祥位+2m48s98
完走18名/出走18ヵ国18名
コメント
アジア選手権2日目は一日中雨が降り、更に気温が5℃前後の寒い中でのレースになった。男子U23に出場した松田祥位は終始安定したペースながら、機関車役の一人となった前日のチームタイムトライアルの疲労もあり、十分にスピードが上がらないまま40㎞を走破し6位の結果に留まった。若い選手に負担を掛けすぎぬよう注意してゆきたい。/浅田 顕
ジュニア女子個人タイムトライアルは10kmの平坦基調のコースを往復する20kmで争われた。日本からはジュニア1年目の内野艶和が参加した。朝から激しい雨が降り、穴や縦溝が多くある中で道路が川のように流れるところもあり安全重視でスタートする。内野は後半きつくなるが最後まで力を出し切りトップと1分44秒差の6位となった。
ジュニア男子個人タイムトライアルにはジュニア1年目の津田悠義をエントリーしていたが、朝になって体調不良でスタートを見合わせることとした。
アジア選手権 ジュニア女子 個人タイムトライアル20km
1 SUKHOREBRIK Ulyana (カザフスタン) 29分59秒
2 KUSKOVA Yanina (ウズベキスタン) 6秒差
3 LEE Sze Wing (香港) 25秒差
6 内野艶和(日本) 1分44秒差
JCF強化コーチ 柿木孝之