約1週間の遠征日程を消化し選手団は2月4日夜、成田空港へ無事到着しました。
今回遠征についての監督コメントを公開します。
リザルト等は下記カレンダーにてご覧いただけます。
https://jcf.or.jp/events/uci-cyclo-cross-world-championships%ef%bd%a5dubendo?category=cyclocross
2020UCIシクロクロス世界選手権大会
~今回の遠征について~ 監督所感
今年は、ジュニア選手全員、同一周回で完走したことは昨年の結果と比べると大きなステップアップとなった。日本にはない泥のコースコンディションのなかで結果を残せたことはレースの結果として良い内容であり、好成績に繋がった。
鈴木選手と石田選手は、レース中にトラブル(靴の紐が切れたり、落車したり)あったが、それらのトラブルがなければ、約2分は早くフィニッシュしていただろう。
昨年は世界選手権の直前にナショナルチームの監督として呼ばれ、監督としての準備期間が短かったため、考えていた通りには進められなかったが、今年は、事前合宿を愛知牧場で実施し、鈴木選手、石田選手、赤松選手が参加した。
この合宿では、轍(わだち)の練習をしたことが本番でもいかせたように思う。
また、事前合宿の前から、選手個々とも連絡を取り合い、相談を受けて、それに対してのアドバイスを通して、選手としてレースに挑む意識を変えていけたことが、今回の好成績につながったのではないかと思う。レース中の(ジュニア)選手の表情が戦う表情に変化していることが見て取れて嬉しかった。
織田選手は、欧州でのW杯の参戦を通じて、欧州の選手との会話からタイヤや空気圧についての情報を収集していた。そのような事も加えて、大会での選手の機材設定は世界とほぼ同等になっていたと思う。
ジュニア選手の空気圧をレース前に0.1下げた事も、好成績につながった要因である。
もし下げていなかったら、滑ってしまい、好成績には繋がらなかったかもしれない。
日本は硬い路面のコースが多いが、欧州での泥のコースコンディションでは空気圧を低圧で走ることを欧州の選手からの情報を得たことや、ベルギー人のスタッフからの現地情報も非常に役立った。
現時点の日本人の実力ではエリートカテゴリーで好成績を出す事は難しく、今後はジュニア、若しくはジュニア以前(U17)の育成をしていくことにより世界で戦える選手を輩出してきたい。今後の目標は完走ではなく、もっと高い目標を掲げて強化育成を進めることを考えている。
今回のナショナルチームは、スタッフ含めて良いチームであった。
皆様の、大会前~大会までのご指導、ご協力に心より感謝します
JCFシクロクロス小委員会委員長
シクロクロスナショナルチーム監督 三船 雅彦
1 日時 令和2年2月1日ー2月5日
2 会場 タイ チェンライ
大会四日目はXCOの男女エリートが開催されました。日本からは女子エリートに今井美穂、末政実緒、松本璃奈、小林あか里
の4名がエントリー。4.8kmx5周の長丁場のレースは9時スタートで行われた。
気温はスタート時は快適であるがスタートの号砲と共にグングンと上がる気温。先頭中国2名のハイペースの中日本チームは今井を先頭に小林、末政の4名が等間隔で進む形でレースは進んだ。1-2位中国、3位イラン、4位タイから周回を重ねるごとに差がじりじりと開いていった。前との差を埋めようと努力する今井は終始呼吸も粗く走っているのと対照的に、初エリートレースとなる小林はクレバーな走りで淡々と涼し気に走行。DHの世界チャンピオンになったことのある末政は得意の下りと、スリムな体の武器を生かして徐々にペースアップしていった。3周目には小林の脚取りが重くなり徐々に後退、末政が7位までジャンプアップした勢いで4周目には5位今井のすぐ後ろの6位まで追い上げた。 ファイナルラップでは粘る今井の背中をとらえた形となったが、今井も登りでギヤをかけて踏ん張り、5位今井、6位末政、8位小林、10位松本となった。
男子エリートは14時スタートで4.8kmx6周で行われた。
日本チームは優勝候補の山本がスタートから先頭にたち、2位に平野の2名が先頭。若干開けて3位カザフスタン、6位集団で竹内、8位沢田でスタートを切った。 4周目までは山本、平野のランデブーは続き、3位にタイとなったが、差は2分弱まで広がっていった。
5周目まで落ち着いて走っていた山本が軽くアタック。平野との差を徐々に開けだして独走に持ち込みそのままアジア選手権10度目の優勝を飾った。 2位には平野、3位タイ、9位竹内、11位沢田の結果となった。
明日は最終日となり、XCE(クロスカントリーエリミネーター)のレースがあり、日本からは竹之内悠がスタートします。
ご声援よろしくお願いいたします。
JCF
マウンテンバイクヘッドコーチ
鈴木雷太
1.大 会 名:2020年トラック世界選手権大会
2.開催日程:2020年2月26日(水)~3月1日(日)
3.派遣日程:2020年2月20日(木)~3月3日(火)
4.開催場所:ドイツ・ベルリン
5.選 手 団:
<スタッフ>
ブノワ・ベトゥ (短距離ヘッドコーチ)
クレイグ・グリフィン (中距離ヘッドコーチ)
ジェイソン・ニブレット (短距離コーチ)
大林 治 (強化医科学部会員)
井上 純爾 (強化支援スタッフ)
中山 真臣 (強化支援スタッフ)
青山 ゆう (強化支援スタッフ)
森 昭雄 (強化支援スタッフ)
斉藤 健吾 (強化支援スタッフ)
ギルバート・アウ゛ァンティーニ (強化支援スタッフ)
田畑 昭秀 (強化支援スタッフ)
アリス・ボナミ(通訳)
柴 みちる(通訳)
貝塚 直子 (JCFスタッフ)
齊藤 真未 (JCFスタッフ)
<選 手>
(短距離)
脇本 雄太 (JPCA JPCU福井/チームブリヂストンサイクリング)
河端 朋之 (JPCA JPCU岡山)
新田 祐大 (JPCA JPCU福島/ドリームシーカー)
深谷 知広 (JPCA JPCU愛知/ドリームシーカー)
雨谷 一樹 (JPCA JPCU栃木)
小林 優香 (JPCA JPCU福岡/ドリームシーカー)
太田 りゆ (JPCA JPCU埼玉/チームブリヂストンサイクリング)
(中距離)
橋本 英也 (岐阜 JPCU岐阜/チームブリヂストンサイクリング)
窪木 一茂 (福島 チームブリヂストンサイクリング)
今村 駿介 (福岡 中央大学/チームブリヂストンサイクリング)
近谷 涼 (富山 チームブリヂストンサイクリング)
沢田 桂太郎(宮城 日本大学/チームブリヂストンサイクリング)
梶原 悠未 (茨城 筑波大学)
中村 妃智 (千葉 日本写真判定)
古山 稀絵 (東京 日本体育大学)
1 日時 令和2年2月1日ー2月5日
2 会場 タイ チェンライ
大会三日目はいよいよXCO競技が始まった。
コースは赤土の粒子の細かいダスティーな路面に、きつい登りとスイッチバックスのコーナーやジャンプにバームの人工物などバリエーションが豊富で、クライミングも長い登りやきつい登りなどバランスの取れたコース。あとは灼熱の気候の中どのように走るか?といったマネージメント部分においてクロスカントリーの総合力を問われるレースとなる。 13時から行われた女子U23は4.8kmx4周で、日本からは川口うららと佐藤寿美2名が出走。
スタートから落ち着いてスルスルと前に抜け出す形で川口は20秒ほど差をつけるが、2周目に暑さのために失速。い周目とは別人の苦しい顔で坂を上る。二回あるフィードゾーンでギンギンに冷やした水をザブザブとかぶり、3周目には復活し追い上げを開始した。ファイナルラップはトップのタイの選手よりも明らかに早いスピードで登り差を詰めるが追いつけず2位でゴールとなった。 佐藤はスタートから集団に飲み込まれた形でスタートしたが、2周目の下りセクションで激しく落車をしリタイヤとなった。
15時に男子U23 北林力、村上功太郎、山口創平の3名がエントリー。
気温も30度を超える中で4.8kmx5周の長丁場だ。優勝候補は中国と日本の北林。スタートは北林を先頭に4番手に村上で森の中へ消えていった。最初の登りで中国にトップを譲るが、2番手で一緒に走る。1周目後半きつい登りでじわじわと離れ始めて2周目には1分以上の差が付き、2位にカザフスタン、3位に北林、4位に村上の順。3周目後半4位集団の先頭で会った村上一人だけ涼し気な表情でハイペースで登りをこなしグングンと走り、北林を抜いて単独3位で2位のカザフスタンを追う。 ファイナルラップに入り2位カザフスタンとの差を縮めてきていたが、2位のカザフスタンも粘りそのまま3位でゴールとなった。北林は4周目からペースを落としてしまったが、最後持ち直し6位となった。 山口は体調不良で24位の-2Lapの結果となった。
男子U23がスタートしてから時差スタートの15時04分に男子ジュニア(4.8kmx4周)松本一成、中島渉がスタートした。
勝負は後半という指示に従い松本を先頭に2位に韓国、3位に中島の先頭集団で終始レースは進んだ。途中中島は3度ほど遅れをとり10-15秒ほどの差を開けてしまう場面もあったが、あきらめずに粘りに粘り、追いついた。 ファイナルラップの中盤2番手で松本をマークしていた韓国がしびれを切らしアタック。それに合わせる形でアタックをし一気に10秒ほど放し、そのまま優勝となりアジア二連覇を飾った。 3位で中島がゴール。
明日はXCOの男女エリートが行われる。
男子エリート現地時間14:00~ 4.8kmx6周
山本幸平、沢田時、平野星矢、竹内遼
女子エリート 現地時間9:00~ 4.8kmx5周
今井美穂、末政実緒、松本璃奈、小林あか里
ご声援よろしくお願いします。
JCF
マウンテンバイクヘッドコーチ
鈴木雷太
令和元年6月12日に自転車総合ビル6階会議室において、第1回コンプライアンス研修会として、独立行政法人日本スポーツ振興センターの支援を受け、過日、スポーツ庁が公表しましたスポーツ団体ガバナンスコードについて、公益財団法人日本スポーツ仲裁機構の調停人を務めることもある萩原崇宏弁護士を講師に招き、加盟団体役員及び本連盟役職員を対象に開催いたしました。
スポーツ団体ガバナンスコードは13の原則から構成され、通報窓口の設置等、本連盟においては既に対応済みの事項もありましたが、中長期の計画策定や理事の再任回数の上限など、本連盟において未対応の事項を確認するとともに、特に外部理事及び女性理事の目標設定については、役員選任規程等の制度上の問題が明らかになり、喫緊の課題であることが理事を選任する評議員を含め認識ができ、大変有意義な研修会となりました。
この研修会は、スポーツ振興くじ助成金を受けて実施されたものです。
1 日時 令和2年2月1日ー2月5日
2 会場 タイ チェンライ
大会二日目はダウンヒル決勝が行われた。
会場はXCOから約8km離れた別会場で行われた。コースは大きなお寺にゴールする1.14kmの特設コース。ジャンプやラダー、バームなども設置されたコース。標高差が少なくペダリングセクションが多く、土質も赤土が削れてダスティーでタイヤが埋もれやすいので、コースをよく熟知してコースを踏み外さないようにするなど、日本にはない路面コンディションで決勝が行われた。
14時27分 7人目に羽口鉄馬がスタート。午前の試走でも走り込み昨日より2秒縮めて11位。
11人目スタートで秋元拓海。昨日の試走時に激しくクラッシュをして膝を強打。山本マッサーに処置してもらいスタートを切った。日本選手で唯一DHバイクで走ったが膝の痛みもありペダリングセクションでスピードに乗せられなかったが、昨日より2秒縮めて9位。
12人目スタートの九島勇気。昨日は木に激突してのストップもあったが、今日は大きなミスもなく走り、一時は暫定トップとなったがタイナショナルチームが123フィニッシュとなり最終的には昨日より3秒縮めて5位に終わった。
明日はXCO女子U23 川口うららと佐藤寿美2名と、男子U23 北林力、村上功太郎、山口 創平の3名、男子ジュニア松本一成、中島渉のレースが行われる。
ご声援よろしくお願いします。
日時:令和2年2月1日〜2月5日
会場:タイ チェンライ
例年より早い開催のアジア選手権だが、2月のタイ チェンライは乾季でこの国でマウンテンバイクレースを行うにはベストシーズン。
日本チームはコロナウィルスの流行に厳重に注意しながらの渡航開始となった。
朝は10度を下回り日中は軽く30度オーバーの気温で寒暖の差が激しい中、特設コースを試走し大会一日目を迎えた。
初日はXCR(チームリレー)と、DHI(ダウンヒル)のタイムドセッションが行われた。
XCRはXCOの前に行われる各選手1周を5名で走るレースで、「本番に向けて体力を温存したほうがいいのでは?」とよく質問を受ける。 確かにそのような準備方法もあるが、男女各クラスを配置しなければならないレースでは、自国のレベルを各国と比較するのに必要で、XCOに向けてのコンディションチェックと、ライバルとの差を見て戦略に役立てるなど、大きな意味もある。 日本はアジア選手権では2位が定位置となっているので、今回も優勝!を目指してのレースとなった。
スタートは男子U23の北林力。まずは落ち着いて走ること、一つ目の長い坂が終わるころには最低二番手以内にいることのオーダーを出した。スタート後落ち着いた走りをしてくれ、最初の坂が終わるころにはトップに行き、2位イランに55秒差で女子エリートの今井美穂に交代。男子ジュニアのタイの選手に抜かれながらも2位で戻ってきて、女子U23の川口うららに交代。3人目は各国男子を起用でトップのタイは女子エリートといった配置。ここで差が出てしまうが、タイ、イラン続き3位を死守しながら4位のカザフスタンとほぼ同時に戻ってきてトップタイとの差は2分40秒。4人目は男子ジュニアの松本一成。カザフスタンは男子エリートだが負ける相手ではないので、「引き離さずに一緒に走りトップとのタイム差を縮めること!」のオーダー。最後の登りまで一緒に走り、アタックをしてアンカーの男子エリート山本幸平へ。一緒に入ってきたカザフスタンは女子U23の選手で、最初の登りで独走となり2位カザフスタンに3分以上の差をつけ初優勝となった。
午後はDHIタイムドセッションが行われた。
ホスト国のタイナショナルチームは1か月前よりこのコースを毎日走りこんでいたそうで、スピードの乗りが異次元であり、コース慣れしていた。日本チームは短い試走時間でどこまでベストラインを見つけられるかがポイントであり、オフィシャル搬送は使わずにチームカーを使い試走の回数を増やして出来る限り試走の回収を増やしてタイムドセッションに臨んだ。 結果は予想通りタイがワンツーで、日本勢は6位九島勇気、10位秋元拓海、11位羽口鉄馬となった。
タイムドセッションでもミスもあり、明日の午前中の試走で修正してから午後の本番でベストランが出来るようにしていきたい。
ご声援ありがとうございました。
JCF マウンテンバイクヘッドコーチ
鈴木雷太
派遣選手団
<スタッフ>
鈴木 雷太(ヘッドコーチ)
松本 佑太(アシスタントコーチ)
白井 三善(強化支援スタッフ)
榎本 真弥(強化支援スタッフ)
山本 葵 (強化支援スタッフ)
中川 茂 (通訳)
<選手>
-クロスカントリー
山本 幸平(北海道 Dream Seeker MTB Racing Team)
沢田 時(滋賀 TEAM BRIDGESTONE Cycling)
平野 星矢(長野 TEAM BRIDGESTONE Cycling)
竹内 遼(長野 FUKAYA RACING)
北林 力 (長野 Dream Seeker MTB Racing Team)
村上 功太郎(愛媛 松山大学)
山口 創平(滋賀 ProRide)
松本 一成(長野 TEAM SCOTT)
中島 渉(埼玉 Limited Team 846/KURE/TRIGON)
今井 美穂(群馬 CO2bicycle)
末政 実緒(兵庫 ヨツバサイクル)
松本 璃奈(長野 TEAM SCOTT)
小林 あか里(長野 MTBクラブ安曇野)
川口 うらら(兵庫 日本体育大学)
佐藤 寿美(神奈川 drawer THE RACING)
-エリミネーター
竹之内 悠(京都 ToyoFrame)
-ダウンヒル
九島 勇気 (神奈川 玄武/Mondraker)
秋元 拓海 (福島 KONA RACING TEAM)
羽口 鉄馬(京都 アールズサイクル)
2019-2020 season JCFランキング 20200119(蔵王大会終了後)
◾️JCFシクロクロスランキング
内子座での前夜祭の様子、マスターズレースダイジェスト、内子町の魅力を紹介する動画「2019第25回シクロクロス全日本選手権・内子大会 総集編」が公開されました。