<大会レポート>
今シーズンのワールドカップシリーズは、前半の4戦までが5月に終了し、東京オリンピックや世界選手権大会を終えて、後半戦となる第5−8戦がトルコ・サカリアにて2週間に渡り開催される。
トルコでのBMXレーシング種目の大会は初開催となり、自国選手の出場はないものの、MTB種目の世界選手権大会を誘致するなど、自転車競技の盛んな都市となっている。
日本からはUnder23(以下U23)カテゴリーにて第3−4戦と2勝をあげている中井飛馬 (日本体育大学)をはじめ、男子2名、女子5名、計7名のU23出場選手を派遣している。
今シーズンより新設されたU23を活用し、2024年パリオリンピックと2028年ロスオリンピックへ向けた強化が狙いである。
またエリートクラスには、東京オリンピックでの怪我から復帰した畠山紗英(日本体育大学)が参戦した。
下記、各クラスの結果レポート
Under 23 男子
全17カ国から61名の選手が参加となったU23男子は、今大会ではエリートクラスを上回る参加者数となり、各国の強化の中心がU23にシフトしていることが垣間見られる大会となった。
前回大会にて優勝している中井飛馬(#650)は、予選ヒートから先頭を走り、準決勝こそ4位通過となったものの決勝へ進出。
決勝では好スタートを決め、最初のコーナーを2位で立ち上がり、先頭の選手を追走する展開に。幾度かチャンスを伺うものの、0.379秒届かず2位でレースを終えた。
同クラスに参戦した増田優一(大阪体育大学 #649)は、予選ヒートを1位で通過したが、1/8決勝にて前走者のクラッシュに巻き込まれ、29位となった。
<中井飛馬 コメント>
前回大会にて優勝していたので、今大会でも上位狙う緊張感がありました。それに加え、前回のコロンビア大会では南米勢が中心でしたが、今回はヨーロッパ勢も多く参戦していたので、終始レベルの高いレース展開でした。
結果としては2位でしたが、課題としている決勝でのスタートにてトップタイムが出せたことなど、前回大会から半年間取り組んできた成果が見られたことに安堵の気持ちもあります。
明日の第6戦は雨天が予想されるので、また第5戦と違った展開でも対応して、表彰台のトップに立つパフォーマンスを出せるように準備します。
引き続き、応援宜しくお願い致します。
<大会結果 男子 Under23 >
優勝:Bertagnoli Pietro (イタリア)
2位:中井飛馬(日本体育大学)
3位:Weiersmueller Tim(スイス)
29位:増田優一(大阪体育大学)
Under 23 女子
日本から初参戦となったU23女子は、国際経験の向上を目的に5名の選手を送り込んだ。
5名のうち2名が決勝へ、2名が準決勝まで進出し、1年半以上ぶりの国際大会にて良いスタートとなった。
決勝では、予選からトップタイムにて通過していた丹野夏波(早稲田大学 #612)が、決勝でも全体1位のスタートを決めるも、第1コーナーでの先頭争いで接触し失速してしまった。
丹野は順位を落としたが、そのイン側から籔田寿衣(大阪体育大学 #613)が前に抜け出し、2位で第1コーナーを通過。終始順位を守りきり初のワールドカップ表彰台を獲得した。
丹野は5位となった。
<籔田寿衣 コメント>
2020年3月以降、海外でのレースに参戦できていなかったので、少し不安な気持ちもありましたが、また世界の大会へ戻ってこられたことに、高いモチベーションと感謝の気持ちでレースに臨みました。
レースは長年目標としていたU23クラスだったので、初戦から表彰台を獲得できたことは、素直に嬉しい気持ちでいっぱいです。まだ残り3戦ありますが、今回の結果から自信を持って、今日を越える良いレースをしていきます。
<大会結果 女子 Under23 >
優勝:Cingolani Francesca (アルゼンチン)
2位:籔田寿衣(大阪体育大学)
3位:Brindjonc Lea(フランス)
5位:丹野夏波(早稲田大学)
11位:酒井亜樹(桃山学院教育大学)
14位:西村寧々花(Gan Trigger)
15位:野村凪沙(Ace Race Australia)
エリート 女子
日本からは唯一の参戦となった畠山紗英は、東京オリンピック後初の大会参戦であったが、予選、準々決勝と勝ち上がり、準決勝へ進出。
準決勝はスタートで出遅れてしまったが、得意のジャンプセクションにて順位をあげ、5位で最終ストレートに進入した。最後のフィニッシュライン上では、準決勝通過圏内で前走する4位の選手に追いつき、ほぼ同着で写真判定となった。
しかし、わずか0.008秒届かず5位、準決勝敗退。 全体9位で第5戦を終えた。
<畠山紗英 コメント>
東京オリンピックにて負傷した肩の術後、短い調整期間ではありましたが、今回のトルコ大会への参戦を目標に準備してきました。
得意なジャンプセクションも多く、自分にとって有利なコースレイアウトでしたが、レースは苦しい展開が続き、気持ちの面で勝ちきれなかったと感じています。
明日の第6戦、そして来週の今シーズン最終戦では、今大会と東京大会での悔しさを忘れずに、決勝での良いライディングを見せたいと思います。 応援ありがとうございました。
<大会結果 女子 Under23 >
優勝:Stancil Felicia (アメリカ)
2位:Bartunkova Eliska(チェコ)
3位:Simpson Molly(カナダ)
9位:畠山紗英(日本体育大学)
<大会 リザルト>
<大会決勝映像 ライブ録画>
https://youtu.be/NmL1y2NKakE?t=3654
VIDEO
Text : 三瓶将廣(チームマネージャー)
派遣期間:2021年10月15日(金)~ 11月2日(火)
大会期間:
第5−6戦 2021年10月22日(金)~ 10月24日(日)
第7−8戦 2021年10月29日(金)~ 10月31日(日)
開催場所:トルコ・サカリア BMXトラック
<選手>
男子U23
中井 飛馬 (新潟 日本体育大学)
増田 優一(大阪 大阪体育大学)
女子エリート
畠山 紗英(神奈川 日本体育大学)
女子U23
丹野 夏波(神奈川 早稲田大学)
酒井 亜樹(大阪 桃山学院教育大学)
籔田 寿衣(大阪 大阪体育大学)
野村 凪沙(大阪 Ace Race Australia)
西村 寧々花(大阪 Gan Trigger)
<スタッフ>
三瓶 将廣(チームマネージャー )
吉村 樹希敢(コーチ)
三瓶 貴公(メカニック)