Stage2
Stage2は20km地点に5km弱の山岳ポイントがあり、その後40kmの周回を1周半してゴールする119.6kmで争われた。周回にも4kmの登り区間があり、先週のフランス大会より一つ一つの登り区間が長いアップダウンが続くコース設定で、厳しいレースになることが予想された。
最初の登り区間までは集団で進み、最初の山岳ポイントの登りでペースが上がり集団は長く伸びていく。この登りの後の下り区間が非常に危険との事前情報により各チームが前に前に位置取りをするためさらにペースが上がる。集団前方でこの登りを超えた小野寺であったが、ここからの危険な下り区間でドイツとデンマークの選手が砂にハンドルを取られ落車をし、それを避けるため急ブレーキをかけた影響で先頭20名に入り損ねてしまう。総合リーダーを擁するオランダチームも乗り損ねたためメイン集団を牽引する。日本チームからは小野寺、日野がこの牽引に加わる。先頭集団には総合優勝を狙う強豪チームが複数名入っており、差は縮まらず徐々に広がり60km地点での2回目の登り区間では1分30秒差まで広がる。小野寺には動くだけの脚はあったが、落車を避けた際に前ブレーキシュー、それに伴いホイールにも問題を抱えたにもかかわらず、代車に乗り換える判断がつかなかった。登り区間では乗り遅れた強豪選手らと追走集団をたびたび形成して動けているにもかかわらず下り区間で下がるのを繰り返してしまった。
結局先頭グループはゴールまで14名が残り、ラストはここから3名が抜け出し、デンマークのLEVY William Blumeがスプリントを制した。日本選手はメイン集団に残った小野寺の36位が最高位であった。
チームカーが走るレース経験の少ないジュニア選手は今回のレースでも集団内での位置取り、チームでの動き方などレースの戦い方だけではなくトラブルからの復帰の際のチームカーの隊列の使い方、パンクの際の対応、補給の仕方、チームカーの呼び方、代車に乗りかえるか否かの判断など多くを学んでいる。
stage3は午前に80km弱のアップダウンの激しいロードレースと午後からの10km平坦TTが行なわれる。コンディションの良い小野寺と登りでのパンクで遅れてしまった香山で午前のステージ上位を狙っていく。
Stage2
1 LEVY William Blume(デンマーク) 2時間52分03秒
2 BENZ Pirmin(ドイツ) 同タイム
3 BALMER Alexandre(スイス) 同タイム
36小野寺慶 2分41秒差
59道見優太 同タイム
81宇佐美颯基 9分37秒差
84香山飛龍 13分24秒差
86中村龍吉 15分12秒差
91日野凌羽 18分29秒差
Stage2個人総合成績
1 LEVY William Blume(デンマーク) 2時間57分37秒
2 SKJELMOSE JENSEN Mattias(デンマーク) 4秒差
3 BENZ Pirmin(ドイツ) 5秒差
51小野寺慶 3分01秒差
52道見優太 同タイム
71宇佐美颯基 10分44秒差
83香山飛龍 13分44秒差
85中村龍吉 15分32秒差
95日野凌羽 19分37秒差
JCF強化コーチ柿木孝之
ツアー・オブ・ジャパン 第6ステージ(富士山ステージ)32.9㎞
開催日:5月25日
1マルコス・ガルシア・フェルナンデス(スペイン/キナンサイクリングチーム) 1h19m19s
2ヘルマン・ペルシュタイナー(オーストリア/バーレーン・メリダ) +28s
3クリス・ハーパー(オーストラリア/ベネロング・スイスウェルネス・サイクリング・チーム)+1m48s
…12中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオ)+2m47s=日本人最高位
…62草場啓吾+17m29s、64冨尾大地+17m29s、69中川拳+19m42s、79佐藤健、80松田祥位+24m34s
第6ステージ終了後個人総合リーダー
マルコス・ガルシア・フェルナンデス(スペイン/キナンサイクリングチーム)14h02m52s
コメント
富士山山頂ゴールステージでは、山岳ジャージ奪回の伊豆ステージに備え各自がマイペースで山頂を目指すステージとなったが、決して緩くはなく富士スピードウェイから急勾配で富士山5合目まで駆け上がる苦しい道のりであった。勝ったのはキナンサイクリングチームのスペイン人マルコス・ガルシア・フェルナンデスで、一気に個人総合リーダーにも浮上した。日本人ではNIPPOヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニの中根が2分47秒の12位で入り個人総合成績を8位まで上昇させた。明日は山岳賞に決着がつく伊豆ステージ。草場を中心にチームはベストを尽くす。浅田 顕
1.派遣日程:平成30年5月27日~6月7日
2.開催日程:平成30年6月1日~4日
3.開催場所:チェコ・プラハ
4.選 手 団
監 督
浅田 顕(JCF強化コーチ)
メカニック
市川 貴大(JCF強化支援スタッフ)
マッサー
穴田 悠吾(JCF強化支援スタッフ)
選 手(6名)
山本 大喜(奈良 KINAN Cycling Team)
石上 優大(神奈川 EQADS)
松田 祥位(岐阜 EQADS)
渡辺 歩(福島 GSC Blaganac Vel Sport 31/EQADS)
小山 貴大(大阪 シマノレーシング)
中村 圭佑(神奈川 USSA Pavilly Barentin)
1.開催日程:平成30年6月7日(木)~10日(日)
2.派遣日程:平成30年6月3日(日)~12日(火)
3.開催場所:ドイツ・ザールラント州
4.選 手 団
監 督
柿木 孝之(JCF強化コーチ)
選 手
日野 泰静(愛 媛・松山城南高校)
馬越 裕之(奈 良・榛生昇陽高校)
鳥倉 必勝(神奈川・SBC Vertex Racing Team)
福田 圭晃(神奈川・横浜高校)
山本 哲央(山 梨・中央大学)
細田 悠太(鹿児島・南大隅高校)
Stage1
5月24日から27日までの4日間、チームタイムトライアル(TTT)と個人タイムトライアル(TT)を含めて5ステージで行なわれるジュニアネイションズカップTour du Pays de Vaudが始まった。20チーム(19のナショナルチーム)が参加するこの大会に日本からは小野寺慶、香山飛龍、日野凌羽、中村龍吉、道見優太、宇佐美颯基の6選手が出走した。ジュニアの国際レースとして伝統あるこのレースは今年で50周年のメモリアル大会となる。
Stage1はローザンヌの観光の中心となるレマン湖近くの4.5kmの周回コースで争われた。15%の勾配の登り区間が300mあるが、特に難しいコーナーはなく力勝負のコースであり、TTを得意とする選手のいない今回の日本チームはレース前から選手同士で先頭交代の順番、牽く区間、登りのペース配分などを密に話し合いチームワークで好タイムを狙った。スタートして最初の区間を日野、中村がスピードに乗せてからペースを作り急勾配の登りはじめを宇佐美、そして道見がペースを保つ。頂上からの緩い下り、平坦、下りのスピードの必要な区間を小野寺、香山が強力に牽引する。ラスト1kmの最終コーナーからのほぼ直線平坦区間ですでに4名になっていたチームを香山、小野寺でペースを上げるがここでチームが分解してしまい、隊列を戻すまでにタイムを失ってしまう。日本チームは4.5kmを5分54秒で走り、優勝したオランダから22秒差の14位となった。
最後の1kmで数秒は失ってしまい、これがなければ12位まで順位を上げることが出来たとレース後に選手は悔しがった。より声を掛け合っていれば修正できた箇所もあり、TTTを走る機会のないジュニア選手らはレース前だけではなくレース中の選手間のコミュニケーションの重要性をより理解した。
Stage1 4.5km TTT
1 オランダ 5分32秒 av49.8km/h
2 デンマーク 1.34秒差
3 チェコ 5秒38差
14日本 22秒03
JCF強化コーチ柿木孝之
ツアー・オブ・ジャパン 第5ステージ(南信州ステージ)123.6㎞
開催日:5月24日
場 所:長野県飯田市
レース結果
第5ステージ成績
1トマ・ルバ(フランス/キナンサイクリングチーム) 3h13m35s
2ホルヘ・カミロ・カスティブランコ・クビデス(コロンビア/チーム・イルミネート)+0s
3ディラン・サンダーランド(オーストラリア/ベネロング・スイスウェルネス・サイクリングチーム)+20s
…6窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)1m19s=日本人最高位
61中川拳+9m57s、73草場啓吾+13m10s、76冨尾大地、77松田祥位+22m51s、82佐藤健+24m03s
第5ステージ終了後個人総合リーダー
トマ・ルバ(フランス/キナンサイクリングチーム) 12h42m16s
第5ステージ終了後個人総合山岳賞
草場啓吾⇒小石祐馬(チーム右京)へ
コメント
第5ステージは本格的な山岳コースの初日となる。チームは草場の山岳賞ジャージを守るために序盤からアタックに反応するが、各選手疲労が出始め徐々に後退し先頭グループを外してしまい、ゴールまでの残りの距離を其々のグループで走り切り、次以降のステージに備える事になった。明日の第6ステージ(富士山ステージ)は5名でスタートラインに並ぶ。
ツアー・オブ・ジャパン 第4ステージ 139.4㎞
開催日:5月23日
場 所:岐阜県美濃市
レース結果
第4ステージ成績
1ミッヘル・ライム(エストニア/イスラエル・サイクリング・アカデミー) 3h23m59s
2レイモンド・クレダー(オランダ/チーム右京)+0s
3マルティン・ラース(エストニア/チーム・イルミネート) +0s
4大久保 陣(チームブリヂストンサイクリング) +0s =日本人最高位
…58中川拳+58s、73冨尾大地+2m48s 76佐藤健+2m53s、85草場啓吾、86松田祥位+4m04s
武山晃輔は負傷の影響により未出走
第4ステージ終了後個人総合リーダー
グレガ・ボレ(スロベニア/バーレーン・メリダ) 9h28m23s
第4ステージ終了後個人総合山岳賞
草場啓吾
コメント
第4ステージではチーム一丸となり山岳リーダージャージを奪回した。レースは序盤の激しいアタック合戦の末、山岳賞争いのメンバーを中心とする5名が先行し、集団はリーダーチームのコントロールで進む。草場は1回目の山岳賞を1位、2回目も3位通過し山岳リーダージャージを奪回した。チームの意思統一が大きな力になった第4ステージであった。
今週末5月26日から開催される2018年BMXアジア選手権大会へ、明日5月24日より日本選手団が各カテゴリーでのタイトル防衛へ出発します。
開催国は昨年に続き灼熱のタイ
選手団が向かう決戦の地は、昨年に続きタイであり、今年の大会会場は首都バンコクから北に190キロ進んだチャイナート県の常設会場です。
2016年にMTBアジア選手権大会が開催された会場であり、ここ数年はBMXレースも開催されています。
毎年アジア独特の天候やコースコンディションに苦戦する日本チームですが、今年も気温40度に迫る中での戦いに、サポート体制も万全の準備が整っています。
今年も全出場カテゴリーでのタイトル獲得を持ち帰る
男子エリートは2014年から日本チームが表彰台を独占し、ジュニアカテゴリーでも過去5年間タイトルを獲得し続けています。
写真:2017年大会優勝者 左から吉村(男子エリート)、畠山(女子ジュニア)、池上(男子ジュニア)
男子エリートにて大会2連覇中の吉村樹希敢は、「今年1月にもタイにて短期合宿を行い、タイ特有の大会には自信があります。 簡単には勝たせてもらえないのがアジア選手権ですが、今年もしっかりとタイトルを守り、翌週の世界選手権大会へ繋げたいです。」とコメント残しています。
年々競技レベルが向上している各国のナショナルチームですが、今年もアジアを牽引する国として出場カテゴリーでのタイトル防衛に臨みます。
チャレンジカテゴリーへの参戦
昨年より同時開催されているチャレンジカテゴリークラス(8歳から)へ、今年はユース強化育成選手7名が参戦します。
これまでジュニアカテゴリー昇格と同時に参戦となるアジア選手権大会や、ワールドカップでしたが、若年層のうちから国内とは異なる環境下での大会や遠征への対応力向上を目的とし、昨年よりチャレンジカテゴリー選手の積極的参戦を行ってきました。
タイのチャレンジカテゴリー選手は年々技術を向上させてきており、今大会では国内の代表選手の対応力を検証し、今後の選手育成に繋げる大会参戦を目指しています。
写真:昨年大会に参加した日本人選手の様子
派遣選手団情報
派遣大会:アジアBMX大陸選手権大会
派遣期間:平成30年5月24日(木) 〜 5月29日(火)
開催場所:タイ・チャイナート県
派遣スタッフ
[監督]
渡辺 浩嗣 (連盟強化スタッフ)
[コーチ]
三瓶 将廣 (連盟強化スタッフ)
[マッサー]
石田 将之 (連盟強化スタッフ)
[メカニック]
三瓶 貴公 (連盟強化スタッフ)
[スタッフ]
宮﨑 大地 (連盟強化スタッフ)
派遣選手
[男子エリート]
吉村 樹希敢 (大阪/ Gan Trigger)
松下 巽 (神奈川/ 全日空商事株式会社)
吉井 康平 (東京/ フォスター電機株式会社)
池上 泰地 (大阪/ クワハラバイクワークス)
[男子ジュニア]
中井 飛馬 (新潟/ 日本体育大学荏原高等学校)
島田 遼 (広島/ 近畿大学泉州高等学校)
増田 優一 (大阪/ 大阪偕星学園高等学校)
[女子ジュニア]
永禮 美瑠 (愛知/ 西陵高等学校)
丹野 夏波 (神奈川/ 白鵬女子高等学校)
早川 優衣 (広島/ 興譲館高等学校)
[男子ユース]
橋本 颯馬 (茨城/ 水戸市立見川中学校)
滝口 怜弥 (千葉/ 東邦大学付属東邦高等学校)
早川 敦哉 (岡山/ 井原市立芳井中学校)
中林 凌大 (埼玉/ 戸田市立笹目中学校)
澤畑 琉 (茨城/ 水戸市立内原中学校)
木内 彪凱 (静岡/ 伊豆の国市韮山中学校)
[女子ユース]
野村 凪沙 (大阪/ 岸和田市立春木中学校)
ライブ放送
予選終了後のレポートにてお知らせ致します
STAN OCKERS CLASSIC BORSBEEK
5月21日
開催地 ベルギー アントワープ地方
156km
1 JACOBS PIETER (BEL)
2 LAMB ROSS (GBR)
3 DE BOES TIMMY (BEL)
77 橋本 英也 +1’53”
78 沢田 桂太郎 同上
DNF一丸 尚伍
DNF近谷 涼
DNF 今村 俊介
コースは平坦の12kmのコースを13周。ゴール前は横風の影響を受けるような約1kmの長い直線区間がある。またゴール前3kmほどに100m程度ではあるが石畳区間がある。部分的に道幅の狭い区間はあるが、全体的には集団で流れるコースだった。
スタート直後からアタックが繰り返され日本チームもその動きに反応した。約30kmを過ぎた頃に橋本がアタック。追撃したベルギー人選手に今村が反応し、他の選手は踏むのを止めてしまったが、今村はそのままペースを落とさずに走り続け集団を引き離し独走した。
今村のアタックに集団から3名が加わり4名のエスケープグループが形成され、集団を1分前後リードした。後続の集団ではコントロールするチームが存在せずに常にアタックが繰り返された。追走の動きで近谷が3名で集団を抜け出し、先頭グループの4名に今村、追走の3名に近谷、メイン集団に橋本、沢田、一丸と絶好の体制となった。
50kmを過ぎ集団のペースが上がり近谷のグループを吸収、そして60km過ぎには今村のグループも吸収されレースは振り出しに戻った。
100km過ぎに11名が先行し、1分53秒を先行し逃げ切った。後続の集団は約70名による12位争いのスプリントとなったが、橋本と沢田はリスクを避ける判断からスプリントには参加せずに集団後方でフィニッシュした。
トラックナショナルチームによる欧州ロードレース活動により25日間で10レースを走った。この1ヶ月で選手達は大きな身体的なパフォーマンス及びテクニックの向上が見られ、それはレースの内容、成績となって表れていた。
今年のトラックシーズンの活躍を期待したい。